令和5年7月18日 二子山西岳山頂にて
山行報告書
目的 | マルチピッチの経験を積む、ロープワーク技術の実践、登攀技術の向上 |
---|---|
山域 | 奥秩父 二子山中央稜 |
期間 | 令和5年7月18日(火) |
メンバー | 3年 三橋 壌二 2年 田畑 天 OB L國谷良介 計3名 |
行動報告
7月18日(火)晴れ32℃
西武秩父駅08:15~09:20倉尾登山口駐車場09:40~09:45股峠~10:05中央稜取付き10:40~14:30西岳山頂~14:50股峠~14:55倉尾登山口駐車場
國谷コーチと西武秩父駅で合流し、トイレを済ませて出発する。1時間ほどで倉尾登山口駐車場へ到着し、トイレやウォーターローディングを済ませて入山する。
09:45に股峠に到着するも、アプローチを調べていなかったために西岳山頂への登山道を進んでしまいそうになる。ルートの情報だけで、肝心な取付きまでのアプローチを調べていなかった。仕方がないため、國谷コーチに先導してもらい取付きまで行くことに。10:00に取付き点へ到着する。取付き点は、赤いドラム缶が目印。登攀開始前に國谷コーチよりダブルロープクライミングの注意点やフォローが2人いた場合の登り方、ランニングビレイの構築等々を指導していただく。10:40にクライミング開始。
・1P/5.6
10m分ほど垂壁を登り、その後は右上方に登っていく。
トラバース始部はフットホールドがわかりづらい上に、外岩の高度感を感じやすい。また、右上始部には、ちょうど良いクラックがあるためフットジャムを決めて登ることもできるが、決まりすぎて足が抜けなくなるため注意。
私も田畑も初めての外岩経験であるため、ジムとは違う難易度に圧倒されてしまう。
・2P/5.7
1P終了点のボルトから左上していく。最初の5mほどはホールドもわかりやすく登りやすいが、以降、ホールドが見えにくい箇所がある。しかし、ホールドさえわかれば難しくはない。
・3P/5.8(核心)
このピッチでは、空に向かってまっすぐに伸びるクラックを直登していく。クラック下部ではレイバックして登っていくことができれば難しくはないが、クラック中部は丁度良いホールドやフットホールドがなく難しい。かといってジャミングして登っていくことも簡単ではないため、ちょっとした窪みに足を乗せていく必要がある。このピッチで大切なのは胆力であろう。登り切ると大テラスに出るため、絶好の休憩ポイントとなる。
・4P/5.6
大テラス右方にある岩を登る。左上に向かって階段状になっているため、見つけやすい。4P目は、下から見るだけだと簡単そうに思えるが、実際に登ると壁がせり出している部分があるため思っている以上に高度感を覚える。とはいえ、ホールドがわかりやすいため、慎重に登れば問題ない。
・5P/5.7
途中支点があまり取れないが、グレードほどの難しさは感じなかった。慎重にホールドを選んでいけば、難なく登ることができる。
・6P/5.6
こちらのピッチでも、浮石に気をつけてホールドを選んでいく必要がある。安定しながら登ることができる。最後の3mほどは、ほとんど階段状になっているため登りやすい。
・7P/5.3
最後は草付きの斜面であり、少し急な階段のようなものであった。メンバーの実力次第であるが、途中支点を取らずとも良さそうだと感じた。支点を取るのであれば、灌木から取るのが吉。
14:30に全ピッチ終了し、西岳山頂にて写真撮影を行って下山する。下降路は、西岳山頂直下のコルから降りるが、途中に鎖場があったりした。ヘルメットは必須である。14:55に倉尾登山口駐車場に到着し、山行を終了とする。
今回は、私と田畑にとっては初めてのマルチピッチであった。昨年度からマルチピッチクライミングをしたいと切望していた私達にとって、最高の経験ができた。しかし、事前にアプローチを調べていなかったり、ダブルロープでのビレイ技術の未熟さなど改善すべき点が多く見受けられた。合宿や個人山行、下界でのロープワーク講習に参加し、力をつけていきたい。
末筆にはなりますが、お忙しい中で参加してくださった國谷コーチには心より御礼申し上げます。ありがとうございました。
(報告者:三橋壌二)