8月27日~9月5日 北海道 日高山脈北部

2011年夏山後半北海道合宿

日本大学山岳部

場所 北海道日高山脈北部
期間 平成23年8月27日(土)~9月5日(月)
メンバー 3年L飯田祐一郎
2年関洸哉・横山裕

行動

8月27日(土)移動日 晴れ

上野~蟹田

8月28日(日)移動日 曇り

蟹田~滝川

8月29日(月)入山日 晴れ

着ゲート11:55発12:28~着登山口発14:05~着八ノ沢出合16:01

予定よりも早くゲートに到着する。帯広~ゲートまではタクシーにて移動。料金は13,840円。ゲートには地元の山岳会のパーティーが一組いた。登山口までは熊避けの鈴を鳴らしながら、坦々と林道を歩く。予定よりも早く登山口に到着してので、出合まで移動する事にする。登山口からは沢靴で移動したほうがよい。八ノ沢出合までの踏み跡は明瞭で特に心配はない。出合のキャンプ地には4パーティーいた。とりあえず人がいたので安心する。新しく買ったラジオはしっかりと役割を果たしてくれた。天気図を書いていると他のパーティーが天気予報目当てに群がってきた。

8月30日(火)晴れ後濃霧

発八ノ沢出合06:00~着三股手前(850)発07:38~着八ノ沢手前(1400)発09:20~着八ノ沢カール10:08発10:55~着カムイエクウチカウシ12:20

他のパーティーは04:00には行動を開始するものの、私達は日がしっかりと明けるのを待つ。八ノ沢カールまでは思っていたよりも渡渉が多く時間がかかる。ただ、赤布がしっかりと付いているのでルーファイは心配ない。八ノ沢カールで水汲みし、雨が降ってきたので雨具を着用する。先行パーティー3組とすれ違い、熊の情報交換をしたのち行動を開始する。八ノ沢カールから稜線に上がると、エアリアにはテントマークがついているが実際は一人用テントが一張りいけるか、いけないかのスペースしかない。カムイエクウチカウシ頂上直下の天場は安定していて、全部で4か所ほどスペースがあるが、一番大きい所でV6一張りならいけそうだった。18:00ごろから晴れ間が見え始めた。

8月31日(水)晴れ後濃霧

発カムイエクウチカウシ05:30~着1760m06:38発06:48~着1770m08:42発08:57~着1917ピーク

思っていたよりも日ノ出が早いので、行動開始を早くする。カムイエクウチカウシから200mほど下った所からは熊の足跡・糞が所々にある。双眼鏡を出し、鈴・笛を最大限に鳴らしながら慎重に下る。カムイエクウチカウシを下り、一個目のコル過ぎの小さな1760mピークにて一本。一個目のコルからはハイマツが胸の辺りまであり、尚且つ木の伸びている方向が進行方向と逆に伸びており、かき分ける作業に体力を使う。1760のピークを過ぎると明瞭な1860mほどのピークがある。ここを越えて一つコルを過ぎた1770mピークにて一本。春別岳手前にある1917mピークに着くころには、濃霧に包まれる。このまま行動すると、熊出没注意のカール上のコルを濃霧の中行動しなくてはならないので、1917ピークにてテントを張る事にする。1917ピークは事前調査で幕営可能と知っていたが、実際は一人用のテントが一張りいけるか、いけないかのスペースしかない。なので、ピッケルを使い天場を整地し、スペースを拡張する。V4一張りなら余裕で張れる程のスペースを作った。21:00頃からは風が強くなり、雨も本格的に降り始める。

9月1日(木)暴風雨

停滞

前日の雨風が止まず、1917ピークにて停滞を決める。テントがかろうじで潰されずに済んでいるような状況。

9月2日(金)暴風雨

停滞

前日の雨風が止まず、1917ピークにて停滞を決める。これから台風の影響が来ると考えると、もはや計画の遂行は不可能。むしろ、エスケープすらままならないので、明日、9月3(土)に、カムイエクウチカウシまで下る事を決定。

9月3日(土)暴風雨

発1917mピーク~着1732mコル07:00~着1730mコル~着カムイエクウチカウシ09:50

前日同様、暴風雨であるものの、行動を開始する。稜線上は、進行方向右から強風で吹き付ける雨が顔に当たり痛い。開始30分で雨具はその役割を果たさなくなり、全身はビチョビチョになる。1917mピークから一個目の明瞭な1732mコルで一本。その次はカムイエクウチカウシ手前の1730mコルにて一本。カムイエクウチカウシの天場は少し窪んでいたので池になっていた。側溝を作り水を排出する。11:00頃から少しずつ雨が止み始める。ラジオはこの時点で電池切れになったので新しいものに変える。

9月4日(日)曇り後小雨

発カムイエクウチカウシ07:40~着八ノ沢カール08:36発09:00~着1000m三股11:31~着13:30八ノ沢出合発14:30~着16:30仲ノ沢出合発16:45~着18:05発18:15~着登山口20:00

曇っているものの、雨は降っていないので行動を開始する。八ノ沢カールに着くと、晴れ間が見え始めた。1000m三股からは行きの渡渉ポイントが流されていて、ルーファイに手惑いなかなか進まない。所々に暴風雨の爪痕が見える。行と帰りとではその様子は全く違う川になっていた。八ノ沢出合に到着し、札内川の様子を見に行くと予想以上に勢いが強く濁流となっていた。その場で停滞か、先に進むか会議し先に進む事を決定する。判断理由としては、このまま八ノ沢出合にて停滞をすると台風により缶詰にされ、リミットに引っかかり気象遭難を起こす可能性が大であった事と、電波がないため通信手段がなかった為である。また、前日のカムイエクウチカウシの時点で電波はなく、前日からコーチ陣との通信が途絶えていと事も含め気象遭難の可能性は大であった。時間を逆算し、もしも出合に戻ってくる事を考え時間の許す限り下る事にする。仲ノ沢出合までは木に捕まりながら川の中を下る。仲ノ沢出合以降は右岸をへつり、また斜面をトラバースしながら獣道と地図・コンパスを頼りに下る。18:00を過ぎると流石に視界は暗闇に包まれ、ヘッドランプを付けながらの行動となる。開けた河原に何とか着き安心するものの、空間が広すぎて逆に方向感覚が崩れるものの事前にチェックしていた方位と、前方に見える七ノ沢を頼りにくだり、なんとか七ノ沢出合に到着する。そのまま林道を歩き登山口にてテントを張る。長年の夢であったカモシカ山行がまさかこのような形で実現するとは思ってもみなかった。

9月5日(月)小雨後雨

発10:10登山口~着12:30札内川ヒュッテ

前日の緊張した行動のためか、寝過ごし予定よりも出発が遅れる。行動してみると改めてこの二・三日での豪雨の凄さが伺えた。林道は川側が崩れ、ガードレールが今にも落ちそうな状況になっていた。また、計5か所、土砂により林道が塞がれていた為、土砂の上を上方確認しながら慎重に渡る。腰まで土砂に浸かる場面もあり、土砂の重さに驚いた。また、右側からくる沢はいつ鉄砲水がくるかも分からないので常に緊張し、神経を物凄く使った。

ゲート手前の林道は坂道になっている為、林道が冠水しており膝下辺りまで水が溜まっていた。行動初日に電波をチャックした時には札内川ヒュッテは電波がなかったが、ダメ元で携帯の電源を入れてみると電波が入った。監督・コーチ陣に下山連絡をしたのち、タクシーを呼ぶ。又、電波はヒュッテよりも近くのあかしやトンネル内からの方が入りやすい。特に電話はヒュッテからではかけられない。余談だが、ヒュッテから帯広までのタクシーは、行きと同等の料金で乗れる。

総括

今回は予定していた計画の半分も消化出来ずに終了してしまった。北海道の山を体験したいが為の合宿であったが、北海道らしさと言えば背の高いハイマツくらいであった。期待していた雄大な山影や内地とは違う急稜な地形等は経験出来なかった。しかし、暴風雨の中の行動。沢の下降。夜間での行動は今まで経験した事のないものであり、今を思えば夜間下降したあの札内川の力強い勢いは、北海道の急稜な山々のみが成せるものだったのかもしれない。又、八ノ沢出合からの下降は非常に難しい判断で、結果として下降の判断は間違いではなかったと思う。

夜間での行動は予想していたよりも難しく、ルーファイやコンパス・地図を読む力は勿論、精神力も鍛えられた。最近反省に多く上がっているコミュニケーション不足も最終日辺りには大分改善してきたようにも感じた。この経験を生かし、冬合宿の北鎌尾根~横尾尾根下山を完遂させるべく引き続き訓練に励みたい。

関連記事

最近の記事

  1. 3月6日〜3月10日 【春山合宿】北アルプス 蝶ヶ岳長塀尾根

  2. 1月17日 奥秩父 雲取山

  3. 12月19日 高畑山 倉岳山

  4. 12月15日 丹沢 鍋割山

  5. 12月2日〜12月6日 【初冬合宿 】谷川岳 天神平

  6. 11月24日 丹沢 塔の岳(靴慣らし山行)

  7. 11月21日 飯能 平戸の岩場  アイゼン装着訓練

  8. 11月17日 日本山岳会学生部 マラソン大会

  9. 11月16日 日本山岳会学生部 クライミング大会

  10. 10月29日〜11月3日 【秋山合宿 】八ヶ岳 蓼科山~美濃戸口

PAGE TOP