↑ 遠見尾根方面
2011年初冬合宿報告書
日本大学体育団体連合会山岳部 主将 飯田祐一郎
山域 | 北アルプス北部 八方尾根 |
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期間 | 平成23年度11月29日(火)~12月5日(月) |
メンバー | 3年飯田 2年関・横山 1年山浦 |
行動
11月29日(火)移動日 晴れ
新宿18:00~22:25白馬町バスターミナル
新宿を予定通りに出発し、白馬町バスターミナルにてステビバする。
11月30日(水)入山日 曇り
ゴンドラアダム乗り場09:30~12:00ウサギ平13:00~14:30黒菱平CS1
スキー場のオープンがまだしておらず、ゴンドラが稼働していなかった。それに加え、黒菱林道も工事中の為通行止めになっていた。なので、スキー場の斜面を登る事にした。スキー場は濃い霧に包まれており、斜面はまだ土が見えていて牛の糞がそこらじゅうにあった。雪はウサギ平周辺から付き始めていた。ここまでのペースを考え、八方池山荘まで行かずに黒菱平にて天幕する事を黒菱平にて決める。
12月1日(木)行動日 晴れ
黒菱平CS106:15~07:12八方池山荘07:22~08:20第一ケルン08:30~10:20八方池BC12:00~ビーコン探索(BC周辺)~15:00八方池BC
特に問題もなく八方池BCまで行く。幕営し、テントの周りに風よけを作ったのちビーコン探索を開始する。ビーコン探索は今シーズン初めてであったが、みなテキパキと動いていた。探索開始から探索完了までの時間もなかなかな好タイムで、有意義な訓練を行う事が出来た。八方池周辺はあまり雪がついておらず、ふかくてもふくらはぎ程度であった。
12月2日(金)歩行訓練 晴れのち雨
八方池BC06:45~08:51丸山09:21~11:05唐松11:25~12:30扇雪渓13:10~14:00BC
山の上部がガスっていたので、出発を遅らせる。明るくなり、上部の様子が目視出来るようになったので行動開始する。丸山までは順調に行く。明日からの悪天と、山浦がしっかりと歩行出来ていた事を踏まえて、唐松までさらにルートを伸ばす。唐松までも特に危険個所はなく、順調に登頂する。20分ほど休んだ後、下山を開始する。行きに見落とした扇雪渓への分岐点に赤旗を立てる為、下山路は丸山から扇雪渓に降りた。扇雪渓でしばらく体を動かした後、尾根上のルートにもどり赤旗をたてて下山する。ルート全体で見ると積雪はアベレージで膝下くらい。おおくて膝上くらいであった。
夜からは強風と雨により雨漏りがひどかった。
12月3日(土)雪上訓練八方池BC周辺 強風のち雨
八方池BC12:00~雪上訓練~15:00八方池BC
前日の雨によりテント内の床は水浸しになっていた。ポールは曲がってしまっていて、強風が吹くとテントの三分の一が潰れるような状態だった。朝方、雨は止んでいるものの依然風は収まらないので停滞を決める。午後から多少風が穏やかになってきたので近くの斜面で雪上訓練を行う。訓練内容は八の字・ロープワーク。午後になるにつれ風が強まってきたので、テントに戻る。夜は前日と同じく、強風だった。
12月4日(日)雪上訓練八方池BC周辺 強風のち雨
八方池BC11:00~雪上訓練~15:00八方池BC
朝方になっても風は止まず、強風から吹雪になっていた為、停滞をきめる。午後から前日と同じくテント場の近くで雪上訓練を行う。内容は直登・直滑降と、八の字・Fixだ。特にFixを重点的に行った後、風が強くなってきたのでテント場に戻る。この日の夜は前日同様に風が強く、さらに雪が今までで一番多く降った。
12月5日(月)下山日 強風
八方池BC08:00~10:40八方池山荘10:50~13:30ゴンドラアダム乗り場
朝起きてみると、昨日の夜の雪が大分積もっている。一夜にして少なくとも30センチは積もったと思う。稜線の上部の方はガスっていて風が強そうだった。リミットまでは一日残っているものの、上部の悪天と、曲がったテントポールの状況を考えるとリスクが大きいので、唐松にテントサイトを上げる事なく下山を決める。下山は、スキー場のオープンがまだ行われていなかったので行きと同じく、ゴンドラに乗らずにスキー場を下った。
総括
今年の初冬合宿では、上記の報告書を見ても分かるように雪が少なかった。しかし、それと引き替えに雨と強烈な風の中での合宿となった為、なかなか厳しい合宿であったと思う。それにより、目的であった一年生の現況確認と強化をしっかりと行う事ができた。又、二年生の二人は、徐々に上級生という自覚を体で表現出来てきたようにかんじた。
冬山合宿では初冬合宿よりも困難な状況が予想されるが、各々の持てる力を最大限に発揮し、厳冬期の北鎌尾根を成功させたいと思う。