2010年初夏合宿報告書
日本大学山岳部
場所 | 北アルプス上高地~涸沢~奥穂高岳 |
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期日 | 平成22年6月14日(月)~6月21日(月) |
メンバー | 3年 CL高木 2年 SL飯田、勝又、高橋 1年 関、山下、横山 |
6月15日(火)晴れのち曇り
上高地BT6:00~明神館6:50~徳沢7:40~横尾8:40~本谷橋10:10~涸沢ヒュッテBC12:30
5時半に上高地バスターミナルに到着し、準備を済ませ出発した。1年生の荷物は3人とも20㎏前半である。荷物がそれほど重くないからか1年生もいいペースで徳沢まで歩けた。しかし、徳沢から横尾まででペースが遅くなってきた。天気がよく、時間もあるので横尾で20分ほど休憩する。本谷橋には雪が多く残っていた。ここで全員がスパッツを着け、ピッケルを出す。雪面にはしっかりとトレースがある。涸沢ヒュッテが見えてきた辺りからヒュッテまで1年生を競わせてみた。山下が2人と随分離される結果となったが3人とも頑張っていた。テント場に着き皆でテントを張って、この日の行動は終了した。
6月16日(水)雪訓1日目 雨
BC5:30~雪訓場6:00~雪訓(歩行、FIX工作)~BC12:00
5時半に天幕地を出発。高木が体調不良のため雪訓を休むこととなった。雪訓場に到着し歩行練習を開始した。1年生は昨日と比べるとキックステップでの蹴り込みが上手くなっているが、声があまり出ておらず上級生が率先して声を出させる形となった。雨が強くなり、1年生が寒さを訴え始めたため一度天幕地に戻ることにした。10時頃に雨が弱くなってきたのでFIX工作を行った。1年生は初めてとなるが移動に関しては割とスムーズに行えた。BCに戻ってきてからヒュッテのテラスに移動しコンパスを使用しての読図練習を行った。
6月17日(木)奥穂高岳 晴れ
BC5:30~ザイテングラード6:30~穂高山荘8:30~奥穂高岳10:00~事故発生(3100m地点)11:30~BC15:00
定時に出発する。奥穂高岳側には落石が多く確認できるため、涸沢岳側に向かって行き、トラバースをしてザイテングラードに取り付いた。急な登り、岩場であるため所々に鎖があるが、かなり錆びている。トップの飯田が鎖を使わないようにと全員に注意をする。穂高山荘に着く頃には快晴で、常念岳や蝶ヶ岳がみえる。1年生には現在地と周辺の山などのちょっとした読図をさせた。奥穂高岳までは急な岩場になるため慎重に行く。山頂に着き休憩した後に下山を開始する。頂上から少し下った所で、登ってきた時には通らなかった雪面を下ることにする。1年を下すためにザイルを出してビレイの準備をするよう飯田・勝又に指示し、高橋には先に下に行くようにと指示をした矢先に高橋がその雪面で滑落した。
唇から出血があり、足を強く打ったものの、自力で歩けるようなのでホッとする。飯田、勝又、1年生は懸垂下降で下りてきた。穂高山荘からは高橋の下に高木がつきながら下りた。BCに着いてから、大谷監督、斉藤コーチに連絡し高橋を明日下山させることにした。
6月18日(金)雪訓2日目 雨
BC6:00~雪訓場6:30~雪訓(歩行、ザイルワーク)~12:00BC13:00~横尾山荘15:20
高橋の怪我の状態がそれほど悪化しておらず歩けるようなので飯田とともに下山させる。残ったメンバーは雪訓場にて雪訓を開始する。1時間程歩行訓練(直登、直下降)をさせる。関が他の二人を1往復引き離すほど頑張っている。ザイルワークに関して1年生は講義録でやった内容をよく覚えておりスムーズに行うことが出来た。しかし、肩がらみでは確保の準備は素早く出来たものの、なかなか止めることが出来ずにいた。BCに戻りテントを撤収し横尾まで下山する。
6月19日(土)雨のち晴れ
横尾山荘6:00~徳沢7:20~明神館8:20~上高地BT9:50
朝から雨であるが平坦な道が続くので、1年生を思い思いに歩かせる。バスターミナルに着く頃には雨もやんで晴れ間が見えてきた。