↑ 燕岳山頂
2012年秋山合宿報告書
日本大学山岳部
場所 | 北アルプス表銀座 |
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期間 | 平成23年度10月31日(水)~11月8日(木) |
メンバー | 4年 CL飯田祐一郎 3年 SL関洸哉・横山裕 2年 山浦祥吾 1年 池田祥子・賀来素直・金原守人・須郷直也 |
行動
10月31日(水)入山日
新宿~松本~穂高駅
問題なく穂高に到着。新宿との気温差が激しい。
11月1日(木)穂高駅~中房温泉~燕山荘CS① 雨後雪
中房温泉07:45~08:23第一ベンチ08:34~09:34第三ベンチ10:08~10:48富士見ベンチ10:58~11:31合戦小屋11:56~13:30燕山荘CS①
中房温泉に着くと雨が降っていた。しばらく様子を見たのち、行動を開始する。中房温泉~合戦小屋までは急登か続く。一年生は35キロ程度を背負い頑張って登っている。合戦小屋からは森林限界という事もあり、強い横殴りの風を受けながらの行動となった。燕山荘周辺には10センチ程雪が積もっていた。夜にはさらに風が強くなり、雪も本格的に降ってきた。
11月2日(金)燕山荘CS①~燕岳~燕山荘CS① 雪
燕山荘CS①12:30~13:21燕岳13:31~13:50燕山荘CS①
前日の降雪により一夜にして30~40センチの雪が積もった。天候は風が強く、濃いガスに包まれていたので、停滞を決める。午後になり少し天候が安定したので、燕岳往復を行う。
11月3日(土)燕山荘CS①~大天井岳~大天荘CS② 晴れ
燕山荘CS①07:55~13:20大天荘CS②
朝、天候が不安定だったのでしばらく様子を見る。天候が安定しだしたので行動を開始する。今日の行動は、出発前から大天荘にて天幕する事を決めていたので余裕を持っての行動となった。燕山荘からは終始アイゼンを履いての行動となった。蛙岩は夏道を使いトラバースで通過。初冬を終えていない一年生には特に慎重に歩かせる。大天井の直登では、池田とその他の一年生との体力差が大きいので、隊を二つに分けて行動した。池田に飯田・横山が付き、その他は関・山浦に付いてもらい行動してもらった。夜の反省会時では、これ以上アイゼンに不慣れな一年生を連れて先に進むか、引き返すかで話し合った。また、明日以降、天気が下り坂な事は分っていた。話し合った結果、リミットや計画的に日程は問題ないので朝に天候を確認してから現場判断を行う事にする。
11月4日(日)大天荘CS②~西岳ヒュッテCS③ 晴れ
大天荘CS②07:30~12:29西岳ヒュッテ
予想以上の晴れとなった。西岳に向けて行動を続行する事にする。赤岩岳周辺には天幕可能地が2つ程あった。赤岩岳~西岳ヒュッテまでの登山道は、所々両サイドに切れ落ちている場所があったが、皆慎重にアイゼン歩行を行い良く歩けていた。本番の冬合宿ではトラバースの連続での通過になると思う。西岳ヒュッテからは東鎌尾根が良く見え、夜の反省会では明日以降の計画を再度話し合う。結果として、一年生の技術的問題や天候、そして金原の体調不良等から明日エスケープより下山する事に決定する。
11月5日(月)西岳ヒュッテCS③~水俣乗り越し~横尾~上高地 晴れ
西岳ヒュッテ③06:00~13:30上高地
西岳からの下りは梯子・鎖場の連続で、慎重に通過する。本番の冬合宿ではトラバースを2か所程計画している。いくらかアップダウンを繰り返して水俣乗り越しに到着する。水俣乗り越しまでには一か所天幕可能地があった。乗り越しでアイゼンを外して一気に下る。雪が締まっていて歩きやすい。大曲からひたすら林道を歩いた。徳沢からは明神、上高地と競争した。
総括
今回の秋山合宿は冬合宿の偵察を行う事が第一目的であった。結果からみるとその目的を全て果たす事は出来なかったが、偵察自体にはまずまず成果を得る事が出来たと感じている。偵察のなかでも一番の重要ポイントであった西岳からの下りを歩く事ができ、また、目視ではあるが東鎌尾根を間近に偵察する事も出来た。そして、テント設営の候補地やFIXのイメージ等と掴む事が出来た。生活技術では冬合宿に向けて何が足りないのかを確認する事も出来た。全体を通して、偵察を完遂する事が出来なかったのは残念ではあったが、初冬合宿を終えていない一年生は季節違いの大雪の中良く頑張っていたと感じた。冬山合宿に向けて、実践訓練・机上訓練・初冬訓練をしっかりとこなし、先ずは基礎を固める事に徹したいと思う。