↑10月31日槍沢にて
2014年 秋山合宿報告書
日本大学山岳部
目的 | 冬山に向けての偵察及びデポ、リーダーシップ・メンバーシップの向上 生活技術の向上 |
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場所 | 北アルプス 槍ヶ岳デポ隊 |
日程 | 平成26年10月30日(木)~11月3日(月) |
メンバー | 3年 L賀来素直、2年 井上理、桧山泰平、1年 高根澤亮太 計4名 |
行動報告
10月30日(木)移動日
新宿~上高地
夜行バスにて上高地に到着。車内では皆あまり睡眠が取れなかったようだ。
10月31日(金)入山日 上高地~横尾~殺生ヒュッテCS① 曇のち雪 6℃
上高地05:40~横尾08:30~槍沢ロッジ10:10~ババ平11:00~大曲11:40~天狗原分岐13:10~殺生ヒュッテCS①15:50
体操をして、すぐに上高地を出発する。横尾まででなるべく時間を稼ぎたかったが、コースタイム通りのペースである。幸い雨も風もなく、槍沢へと入る。積雪もなし。眠気とデポの重量に耐えながら登る。高根澤のペースが落ちてくるが、声を出しながら頑張っている。荷物を分け、登り続ける。ペースの落ち具合から、槍ヶ岳山荘まで間に合わない可能性を考慮し、天狗原分岐過ぎの水場で水を確保する。時間が遅くなったので、無人の殺生ヒュッテで設営を決定する。夕食時、桧山が吐き気と微熱を訴える。
11月1日(土)殺生ヒュッテCS①~槍ヶ岳山荘CS② ガス風雪のち雨 1℃
殺生ヒュッテCS①06:30~槍ヶ岳山荘CS②08:20
昨夜から続く降雪により、テント周囲には20cm程度の積雪となる。桧山はまだ吐き気を訴えていたが微熱は相変わらずで、本人が「行ける」とのことなので、様子を見ながら出発することにする。今後の稜線歩きのためにアイゼンに慣れてもらうためにも、装着しての行動とする。雪により目印が消え、慎重にルーファイしながら歩く。ゆっくりと歩くが桧山のペースはあがらない。槍ヶ岳山荘まで2時間近くかけて到着する。デポ品を冬期小屋に置かせていただき、天候悪化と桧山の体調不良を踏まえて今後の予定を考える。やはり桧山の体調がすぐれないので、これ以上は進まず、桧山のみ槍ヶ岳山荘に素泊まりとする。昼前に雪が雨に変わる。
11月2日(日)槍ヶ岳山荘CS②~殺生ヒュッテCS① 風雨 1℃
槍ヶ岳山荘CS②15:10~殺生ヒュッテCS①15:45
朝、井上が微熱と寒気を訴える。山荘は本日営業を終え、桧山は8:30にチェック・アウトなので、井上と山荘内で待機してもらう。風と雨が強い。昼に東鎌隊と合流し、風が強いので殺生ヒュッテまで降りる。殺生ヒュッテでは風がおさまっている。明日は上高地まで下山を決める。夜になると風が強くなり、雪が降る。
11月3日(月)下山日 殺生ヒュッテCS①~横尾~上高地 風雪のち曇り -7℃
殺生ヒュッテCS①06:30~大曲09:00~横尾12:30~上高地15:30
夜中からの降雪で積雪30cm以上となり、風も相当に強い。東鎌隊を含めた全員での下山を決定し、撤収する。冬山の様な気象条件である。天狗原分岐付近まで荒れていたが、次第に収まる。横尾山荘を過ぎ、上高地に到着しても、細かい雪が降り続けた。
総括
この合宿の一番の目的は冬合宿にむけた偵察及びデポであり、計画が偵察までに至らなかったことは、非常に残念である。また、よく頑張っていた2年井上、1年高根澤、そして東鎌隊にはとても申し訳なく思う。しかし、デポを完了できたこと、降雪が多く厳しい気象条件を経験できたことは、1年高根沢にとって収穫であったといえるだろう。これからは初冬合宿が控え、冬合宿へと突入する。この合宿で得た反省を活かし、悔いの残らない合宿にしたい。
(報告:賀来素直)