平成29年5月5日 槍ケ岳頂上に達する
(後列左から:白土朝香 國谷良介 高橋祐太 近藤歩 川村洸斗 前列左から:福島端流 高根澤亮太 岡本碩士)
2017年度 GW合宿報告書
日本大学山岳部
目的 | リーダーシップ、メンバーシップの向上 生活技術の向上、全部員での槍ヶ岳登頂 |
---|---|
山域 | 北アルプス 槍ヶ岳 中崎尾根 |
期間 | 平成29年5月2日(火)~5月6日(土) 移動1日、実働4日 |
メンバー | 4年 CL高根澤亮太、SL岡本碩士 3年 國谷良介、髙橋佑太 2年 川村洸斗、近藤歩、白土朝香、福島端流 計8名 |
行動報告
5月2日(火)移動日 晴れ
バスタ新宿16:00~20:30松本~22:00新穂高温泉
合宿前日に新保、田邊両部員の体調不良の連絡を受ける。残念だか二人は不参加にする。バスが遅れたため、新穂高温泉には22時に到着した。連休の影響か、ビバークに利用させていただいていた待合室への人の出入りが多く、皆熟眠出来なかったようだ。
5月3日(水)晴れ 5℃
新穂高温泉06:00~10:00滝谷避難小屋~11:30槍平小屋CS
新穂高温泉を出発し、二時間ほど林道を歩く。穂高平小屋からは雪がだいぶ残っていた。日が照ってくると気温が上がり、皆薄着で行動した。滝谷避難小屋手前で、川村がめまいと吐き気を訴えた。本人曰く、朝食をあまり食べていなかったらしい。また、昨晩の寝不足もあり体調が優れないようだ。水分とレーションを十分に摂取させると、回復したようだ。今日中にアタックキャンプまで上がりたかったが、全員の体調を考え、槍平小屋に天幕する。二年生と岡本に設営を任せ、三年と共に取り付きの偵察に向かう。一昨年の記憶を便りに取り付きを発見し、赤旗を設置する。
5月4日(木)晴れ 3℃
槍平小屋CS06:00~08:00中崎尾根合流点~08:50AC~11:30千丈乗越手前(ルート工作)~14:30AC
槍平小屋BCを出発し、取り付きへ向かう。雪はしまっており歩きやすい。また、トレースもしっかりついていたため、ルーファイに手間取ることはなかった。中崎尾根に合流し、20分ほどで天場に到着した。設営を済ますと、二年生男子全員がルート工作に行きたい!と言ってきたため、少し困ってしまった。悩んだ末、三年二人と川村、福島をルート工作に連れていくことにした。雪がだいぶ腐っており千丈乗越手前まで二時間弱かかってしまった。ロープを3ピッチ固定し、帰幕する。
5月5日(金)晴れ 4℃
AC05:00~06:45千丈乗越~8:45槍ヶ岳山荘~09:30槍ヶ岳山頂~10:35槍ヶ岳山荘~13:20AC
朝、テントから出ると、空には雲がほとんどなく、風も穏やかで絶好のアタック日和であった。隊員同士意識を高め合い、出発する。雪がしまったお陰で昨日よりも一時間早く残置ロープ地点に到着する。通過もスムーズに行う事が出来た。千丈乗越過ぎもロープを出せずに済んだ。槍ヶ岳山荘は登山客でにぎわっていた。高橋と高根澤で大槍にロープを張りに向かう。鎖もほとんど出ており、上部の梯子に2ピッチロープを張った。大槍自体はそれほど混んでいなかったため、予想よりも早く山頂に到着する事が出来た。記念撮影を済ませ、下山を開始する。この時、大槍の登りがかなり渋滞してしまっていたため慎重に全員を下ろさせる。下山時、中崎尾根上で白土が体調の悪化を訴えた。それほどきつくはないとのことであったため、空荷でACまで頑張ってもらった。ACに到着し、少し休むと体調は回復したようだ。皆、登頂の達成感に浸りながら、疲れた体を休めた。
5月6日(土)下山日 雨 7℃
AC06:00~07:50槍平小屋~9:00白出沢~10:50新穂高温泉
テント撤収を終えたあたりから雨が降り始める。穂高連峰と槍ヶ岳は雲に覆われていた。気温が高いため寒さは感じなかった。槍平小屋まで一気に下る。上級生は各自2年生のサポートをしっかり行ってくれていた。こまめに休憩を取りながら、新穂高温泉を目指した。
総括
今年度、最初の合宿を完遂できたことを嬉しく思う。出発前、体調不良により不参加となった新保と田邊の件は残念ではあったが、初夏合宿に期待している。部としての改善点や、隊員個人の改善点も改めて見つける事が出来た。今年度でこの部をまた一歩先へ成長させるためにも、反省と対策をしっかり行っていこう。