入笠山頂上 (撮影:大谷直弘)
山行報告書
日本大学山岳部
目的 | アイスクライミングを経験する 海外遠征に向けた技術向上 |
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山域 | 八ヶ岳 美濃戸周辺 |
日程 | 平成31年2月21日(木)~22日(金) 移動1日、実働1日 |
メンバー | L 賀来素直(OB/コーチ) 4年 國谷良介 3年 新保裕也、福島端流 2年 野上博史、原島千尋、前田雄飛、村上洋道 1年 喜多嶋拓海 計9名 |
行動報告
2月21日(木)移動日
バスタ新宿17:45~21:00茅野駅
茅野駅に到着次第、明日の行動に備え就寝する。
2月22日(金)入山・下山日 晴れ -4℃
茅野駅05:00~05:20美濃戸口05:35~06:00河原奥氷瀑、氷柱(アイスクライミング開始)
~15:45河原奥氷瀑、氷柱(アイスクライミング終了)~16:10美濃戸口~16:40茅野駅
朝方は駅構内でも冷え込み、寒い。タクシーで美濃戸口に到着すると登山者が数人程いた。美濃戸口から5分程歩いたところに橋があり、そこから右の沢に下りて、沢沿いに左岸を5分程進むと氷瀑と氷柱が現れる。計画どおり河原奥の氷瀑、氷柱でアイスクライミングを行った。他にパーティーはおらず、晴天の中での貸し切り状態であった。
トップロープの設置は賀来コーチと3、4年で行う。設置箇所は急な斜面が多く危険だが、残置のFIXロープにセルフをかけながら、氷瀑に2ピッチ、氷柱に1ピッチのロープを設置した。午前は、賀来コーチにアックスの使い方や足の置き方などの基本的な技術を教えていただきながら、氷瀑の方でアイスクライミングを行った。皆、回数を重ねていくうちに上達していき、とても楽しんでいる様子だった。
その後は、賀来コーチにアイススクリューの使い方を教えていただき、設置の仕方や注意点などを確認しながら実際に設置の練習を行った。また、アイススクリューを使ったアバラコフという支点の作り方も教わり、実際に強度を確認するなどして、練習を重ねた。他にも、アイスクライミングでのビレイステーションや支点の設置方法など様々なことについてご指導していただいた。
午後は、氷柱の方でもクライミングを行ったが、氷瀑に比べてほぼ垂直であり難易度が高かった。それでも、メンバー全員は果敢に挑んでいた。その後も、アイススクリューを打ちながら、ひたすら氷瀑、氷柱を登る。気温が高かったせいか、朝に比べて、氷はだいぶ溶けているように見えた。15時にロープの回収を行い、16時に訓練場を出発した。20分程で美濃戸口に到着し行動を終了する。
ふりかえって
今回、初めてアイスクライミングを経験する者がほとんどだったが、とても刺激的であり素晴らしい経験となった。特に海外遠征に行くメンバーにとっても、貴重なアイスクライミングの経験と知識を身に付けたことによって、少なくとも登攀する際の選択肢や可能性が広がったと思う。中でも、アバラコフは2つの穴を連結させるのが難しく、練習が必要であると感じた。今後の山行や訓練でも是非とも生かしていきたい。今回得た知識は、参加したメンバーだけでなく、それ以外のメンバーや下級生にも伝えていくことが大切である。賀来コーチ、今回は貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。
(報告者:福島端流)