奥穂高岳山頂
2002年 初夏合宿 北アルプス 穂高連峰
期間 | 平成14年3月21日(木)~3月24日(日) |
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メンバー | L原澤4、SL鳥居4、伊藤3、丸山2、岩崎1、須田1、三上1、岡田OB、村木OB、鈴木OG、村田OB |
場所 | 北アルプス 涸沢定着 |
計画概要
地図: 上高地・槍・穂高
6月15日(土)晴れ
上高地発7:00~横尾10:10~本谷橋11:40~涸沢15:30
前日、急行アルプスにて出発。さすがに始めての本格的な山登りを控えた、「電気の消えない」急行アルプスでは1年生も思ったような睡眠をできなかったようだ。松本で下車すると、鈴木さん、村田さんがすでに到着しておられた。そのまま、タクシーに乗り換え上高地に向かう。途中、タクシーのトランクからザックが1つ落ちると言う信じられないようなハプニングもあったが無事に上高地に到着。上高地につくと村木さんとも合流。それにしても、綺麗に晴れている。私自身、入山日に晴れたことがないので少し感動してしまった。そして、準備をして全員で体操をして出発したのは7時。最初から予定時刻より遅れてしまったのである。ともかく、出発してしまった後は涸沢まで歩くのみである。
明神、徳沢、横尾と1年生のペースもなかなか良い。さて、ここからが登りである。本谷橋まで行ったところで雪が出てきた。とたんにペースがガクッと落ちてしまう。慣れない重い荷物も段々と負荷になってきたのだろう。全員が涸沢に到着したのは15:30であった。その間に原澤、丸山で雪上訓練場の偵察に行く。5・6のコル下は落石も少なく明日は予定通りに雪上訓練が行なえそうだった。涸沢にテントが3張り。一昔前だともっとテントも多かったのだろうが昨年までは4人用テント一張りと言う状況だっただけにテントが3張りあると言う状況を見てちょっとニヤけてしまうのであった。
6月16日(日) 曇り時々晴れ
涸沢BC発6:00~雪上訓練場到着6:40~雪上訓練~BC到着15:00
例によって、雪訓場までダッシュ。1年生は滑ってばかりいてなかなか前に進まない。明日は全員が白出のコルまで登れるようにしなければならない。どうにか、今日の雪上訓練で技術を身につけさせねば…そう思いつつ雪上訓練を開始する。まず、バケツ作成。そして、直登、直下降。ここで、思わぬことが発覚。実は日大式キックステップと言うものが存在したのだ。まったく一般通りにつま先を使ってキックステップをして4年間。これが正しいと思ってやっていたが踵のインサイドも使った日大式を岡田さん、村木さんから教わった。
さて、1年生はと言うとやはり下りの斜面で少し腰が引けている。だんだんと斜面にも慣れていったところでダイヤモンド、八の字を行なう。これで歩行訓練は終りと言った所で鈴木さん、村田さんが帰られる。先に岡田さん、村木さんが帰られているのでなんだか一気に寂しくなってしまった気がする。
さて、歩行訓練の次はジッヘル、グリセードである。一通り終った後に、一旦、一年生をBCまで下ろす。ここで、鳥居、伊藤、丸山は再び登りかえし伊藤、丸山のザイルワーク訓練を始める。原澤と1年生3人はBC付近で歩行練習を行なう。ザイルワークが終り、FIX練習をするためにBC付近まで3人が下りてきたあたりで思わぬ来客が現れた。小林さんである。日帰りで涸沢に来てスイカを置いて帰られた。
その後は時間までFIX練習を行ない、明日の天気を祈りつつ帰幕する。
6月17日(月) 曇り時々晴れ
BC発6:00~白出のコル到着先頭7:50最後尾9:00白出のコル発9:20~奥穂高岳着11:00発11:20~BC着13:30
朝起きると穂高連峰の峰峰がガスの中にある。逆側の常念、蝶は晴れてスッキリしている。天気予報では悪く無い様なので予定通りに奥穂高岳に向けて出発する。天気は次第に良くなって時折日もさして来る。一年生の中で段々と差が開き始めた。先頭が白出のコルについてから約1時間後全員がコルに着いた。気が付けば目指すところガスの中に入っている。階段や梯子を慎重に登り、山頂へ。景色は眺められなかったが皆満足そうだ。部旗を広げて写真を撮り下山を開始。BCに戻ったのは13時半。よって、丸山の下山は明日に持ち越しになったが全員が登頂し、無事にBCに帰ってこられたことでホッとした。
6月18日(火) 曇り時々雨
BC発6:10~横尾8:50~上高地12:00
撤収をしてから下山を開始する。今日はあいにくの曇り空だ。今にも雨が降りそうである。本谷橋までは気が抜けない。雪渓の中にシュルンドの穴があき緊張を強いられる。本谷橋まで着いたところでとうとう雨が降り出してきてしまった。雨具を着用し上高地を目指す。徳沢にて御茶をもらい、お昼には上高地に着いたのであった。
全体を通して・・・
出発日、街はワールドカップ一色であった。日本が決勝トーナメントに進出し大騒ぎである。そのような喧騒を逃れるかのように私達は涸沢に向かった。OBの方にも入って頂いて行なわれた初夏合宿は全員、奥穂高岳にも登頂する事ができ無事に終了する事ができた。その中で個々に持った目標は達成できたであろうか?同時に新たな課題もできたのではないかと思う。それらを克服しながら冬に向け確実に段階を踏んでいこう。
文責・原澤修