6月8日~6月14日【初夏合宿】北アルプス 涸沢定着

6月8日 入山 河童橋 合宿が始まります。

2019年度 初夏合宿報告書

日本大学山岳部

目的 雪上技術・生活技術の習得
メンバーシップ・リーダーシップの向上
山域 北アルプス 穂高連峰 (横尾BC・涸沢BC)
日程 令和元年6月7日(金)~令和元年6月14日(金)
移動1日、実働5日、停滞2日
メンバー 4年 CL福島端流、SL川村洸斗、近藤歩、白土朝香、新保裕也、田邊カレン
3年 氏神拓真、野上博史、原島千尋、前田雄飛、村上洋道、山田哲平
2年 川下景正、喜多嶋拓海、山崎颯太
1年 相澤佳霖、小口巧、中野聡士、柳元希、米山未羽
OB 大谷直弘監督、横山裕C、高根澤亮太OB
計23名

行動報告

6月7日(金)移動日

部室(電車移動)〜バスタ新宿(バス移動)~松本駅

新宿からバスで松本に到着後、松本駅構内でステーションビバークをさせていただく。

6月8日(土)入山日 雨のち曇り 10℃

松本駅(タクシー)06:00~07:00上高地07:30~9:00明神~09:50徳沢~10:55横尾BC

6時に松本駅から上高地バスターミナルまで移動する。すでに雨が降っていたので雨具を着用し出発する。横尾までの道のりは、1年生にとって初めての合宿ということもあり、ザックの重みに苦戦しているようだったが、靴擦れなどもなく順調に歩けていた。

横尾BCに到着しテントを設営後、ダイヤモンド歩行、ロープワーク、FIXのかけかえ訓練を行った。訓練後は、食当と天気図に分かれて上級生が1年生に教えながら行った。合宿最初の夕食はぺミカンのハヤシライスである。やはりぺミカンは美味い。反省会・スペシャル後、明日の行動に備え就寝する。

6月9日(日)晴れのち曇りのち雨 3℃
① 蝶ヶ岳隊

BC 04:50~05:20槍見台~08:30 P2625~09:00蝶ヶ岳~09:45 P2625~12:00槍見台~12:30 BC

槍ヶ岳隊が出発した1時間後に体操を済ませて出発する。朝のうちは天気が良く、途中の槍見台から槍ヶ岳が綺麗に見える。8時から2時間おきに槍ヶ岳隊と携帯電話で現在地と現状の連絡を取った。標高2200m付近から積雪が出てきたのでピッケルとヘルメットを装着する。昨年に比べて積雪は多くあった。

P2625の分岐から稜線に出るとすっかり天気は曇り、霧に包まれ視界は真っ白になった。蝶ヶ岳ヒュッテに到着する頃には、小雨が降りだしていたので、荷物をデポジットしすぐに頂上へと向かう。あいにくの天気で頂上からは何も見えなかった。トイレ休憩を済ませ早々に下山を開始する。BC到着後は、昨日に引き続きFIXとロープワークの訓練を行った。明日は悪天候のため停滞とする。

② 槍ヶ岳隊
メンバー:L.村上(3年)、川村(4年)、原島(3年)、山田(3年)、山崎(2年)

横尾BC 03:50〜05:00槍沢ロッヂ~08:00殺生ヒュッテ~09:10槍ヶ岳山荘~09:40槍ヶ岳10:10~10:40槍ヶ岳山荘11:10~12:40ババ平~14:10横尾BC

天気が心配であったが問題なく出発する。時折会話をしつつ夏道を快調に進んでいく。ババ平過ぎから残雪で夏道が途切れ始めたのでアイゼン、ヘルメット、ピッケルを着用する。雪渓上ではこまめに休憩を挟みつつ黙々と進んでいく。しばらく進むと大槍が見えたが、殺生ヒュッテ近くになるとガスってしまい全く見えなくなった。登ってきた槍沢も視界が悪くなってきてしまい雨が心配であったが、しばらくもちそうであったのでそのまま槍ヶ岳山荘に向かう。ここでアイゼンを外してハーネスを着用し、一足先に村上と山田ではしごにFIXを張りに行く。初めて槍ヶ岳の頂上に立った山崎は嬉しそうにしていた。周りは雲で全く見えないので記念撮影をした後すぐに槍ヶ岳山荘まで下りた。

槍ヶ岳山荘でしばらく休憩をした後来た雪渓を下る。雪渓上は行きよりも視界が悪かったが赤旗があり問題なかった。雨が心配であったが降られること無く、途中ババ平で休憩を挟み一気に下山した。一足先にBCに到着していた蝶ヶ岳隊に迎えられ無事帰幕した。

(報告者:村上洋道)

6月10日(月)停滞日 雨 2℃

朝のうちは雨が降っていなかったため、福島と近藤の2人で本谷橋までのルート状況を偵察しに行くことにした。懸念していた本谷橋手前の雪の斜面は、夏道が出ていて問題なかった。BCに帰るとちょうど雨が降ってきたのでテント内に入る。明日も同じく悪天候のため停滞とする。

6月11日(火)停滞日 曇りのち雨 2℃

この日は、大谷監督、横山コーチと合流した。雨が降っていなかったので、ロープワーク、FIX,ダイヤモンド歩行の訓練を行った。途中、大谷監督から頂いた差し入れのパンを皆で美味しく頂いた。1年の相澤が右足首の腫れと痛みを訴えたので、消毒と応急処置を施し安静にさせる。虫刺されによる症状ということが後の診断でわかった。昼頃から雨が降ってきたのでテント内に入る。相澤の足首の腫れが引かず痛みが増していたので、明日、大谷監督、高根澤OBと一緒に途中下山することにした。2日間の停滞は1年生にとっても精神的につらいと思ったが、意外と皆楽しそうにしていた。

6月12日(水)晴れのち雨 3℃

BC 04:50~06:00本谷橋~08:15涸沢ヒュッテ~08:55雪上訓練 (ブッシュ下) 10:30~10:50涸沢ヒュッテ~12:00本谷橋~13:15 BC

朝食当が寝坊してしまい出発が遅れる。相澤と大谷監督に挨拶をして涸沢に向けて出発する。その後相澤は、高根澤OBと合流後に大谷監督、川村と同伴で10時半に上高地へと途中下山した。

涸沢ヒュッテまでは問題なく登り、雪上訓練を開始する。すぐ隣で早稲田大学の山岳部が同じく雪上訓練を行っていた。直登、直下降の歩行訓練では、1年生はつらそうだが元気よく頑張っていた。ダイヤモンド歩行の訓練中に雨が強く降り出してきたので、撤収してBCに帰幕することにした。何とも天気に恵まれない。帰幕後は、相澤と同伴していた高根澤OB、川村と合流し挨拶をする。

6月13日(木)快晴 1℃

BC 04:00~05:00本谷橋~07:30涸沢ヒュッテ~08:00雪上訓練 (5.6のコル下) 12:45~13:00涸沢ヒュッテ~14:30本谷橋~15:30 BC

この日は今合宿一番の快晴だ。昨日と違って本谷橋から涸沢ヒュッテまでのルートは、雪質が固く歩きづらかったので、上級生が先行しながら足場をカッティングしていった。涸沢ヒュッテに到着すると2年川下が吐き気と頭痛を訴えたので、川村とヒュッテで安静させることにした。その後1時間経っても川下の頭痛は治らないため、横山コーチ、川村と一緒にBCまで下りることにした。

雪上訓練は、ジッヘル訓練、ダイヤモンド歩行、FIX訓練の順に行った。上級生の数が多かったので、3年生は高根澤OBの指導の下、FIX訓練と懸垂下降を別で行った。また、遠征隊のメンバーも高根澤OBに氷河歩きのシステムや引き上げ方法について指導していただいた。訓練終了後に、涸沢で集合写真を撮りBCに帰幕する。お世話になった高根澤OBと涸沢ヒュッテで挨拶をして別れる。1年の米山と小口が膝の痛みを訴えたので、ペースを落としゆっくり下りる。

6月14日(金)下山日 晴れのち曇り 3℃

BC 06:05~07:15徳沢~08:30明神~09:30上高地~松本駅(現地解散)

15日(土)と16日(日)が大荒れの予報のため,この日に下山することにした。横尾BCに残る遠征隊と別れの挨拶を交わし、上高地へと下山した。

ふりかえって

今回の合宿は、終始天気に泣かされた合宿であった。悪天候のため思うような日程と訓練を行うことができなかったが、1年生は最後まで頑張ってついてきた。停滞時の生活技術などはいい経験になったはずだ。槍ヶ岳隊で、3年村上がリーダーとして槍ヶ岳に登頂できたのは良い経験になったと思う。また、白土(4年生)の高度障害は自覚症状もなくSpO2値は常時90台と全く問題なかった。来年度以降は、是非とも奥穂高岳にも全員で登頂してもらいたい。全体としては、食糧不足の反省や伝達不足などの課題があり、夏山合宿に向けて改善していかなければならない。

(報告者: 福島端流)

6月8日 横置に向け行動開始

6月8日 横尾BCでロープワークの確認

6月9日 槍ヶ岳往復 槍沢から頂上を目指す

6月9日 槍ヶ岳頂上

6月9日 蝶ヶ岳頂上

6月9日 蝶ヶ岳頂上 1年生ズ

6月10日 横尾 もぐもぐタイム①

6月10日 横尾 もぐもぐタイム②

6月12日 涸沢を目指して本谷橋を渡る

6月12日 涸沢を目指す①

6月12日 涸沢を目指す②

6月13日 涸沢から雪訓場を目指す

6月13日 歩行訓練

6月13日 雪訓終了 涸沢で集合写真

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  9. 7月7日 奥武蔵 伊豆ヶ岳

  10. 7月5日 丹沢 塔ノ岳  政次郎尾根

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