勘七の沢入渓地点F1地点(左から大谷、高根沢)
日本大学山岳部
場所 | 丹沢 四十八瀬川 勘七の沢遡行 |
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日程 | 平成26年9月22日(月) |
目的 | 沢登り技術の向上(中級レベルへのステップアップ) |
メンバー | L大谷直弘(監督)、高根沢亮太(1年) 以上2名 |
気象 | 晴れ 気温16度(入渓時) |
タイム | 渋沢駅7:00(バス)~大倉バス停7:20~二股8:10:~勘七出合9:00F5大滝10:25~F8(6m)12:00~源頭12:40~花立山荘12:50~塔の岳13:30~大倉バス停15:40~16:30渋沢駅着(解散) |
報告
勘七の沢は3回目。最初は36年前の高校生の時、前回は20年前に高緑元監督と向笠OBと遡行して以来となる。今回は1年生の高根沢君に付き合って貰う。渋沢駅で待ち合わせ後、大倉までバスで移動する。取り留めもない話をしながら西山林道を辿り、1時間で二股に到着。朝方は曇っていたが、ここに来て強い陽射しが差し込み青空も戻って来た。去りゆく夏の日差しと秋の風が交差するこの時期、山は最高に心地よい。そして沢はもっと良い。二俣にて入渓準備をして行動開始。F1(5m)は左壁から残置シュリンゲに助けられA0でクリア。F2(7m)は見た目手強そうだが右壁から簡単に登れる。高根沢君も調子が良さそうである。遡行中、ヘビを掴んで戯れている彼を見てウィルダネスな一面を垣間見る。F3は釜をへつりながら右壁をトラバース。落ちても釜が深いので問題なし、滝身直下でアンザイレンしようと思ったが…振り向いたら高根沢君は早くも釜を泳いでいる。F4の2段も右壁上部をルンゼ沿いに登ってクリア。F5大滝(15m)は無理をしないで右岸を踏み跡沿いに高巻く。落ち口まで2Pザイルを張る。下から見ていて直登した場合、落ち口がショッパそうだったので、高巻き後に上から覗いて見た。やはり上部はホールドが外傾していて難しそうだった。F5過ぎのゴルジュ帯の小滝もシッカリとアンザイレンして登って行く。小滝を2本程、高根沢君にトップをやって貰う。F6~F8までは土砂の堆積が進んでいる ようで、滝の高さは記録やガイド本より実際は低くなっているように感じる。上部三俣を確認して最終のF9も右壁から簡単に登る。源頭の詰めもロスなく突き上げ、ザレの分岐から20分程で花立山荘のチョイ上に飛び出る。山荘でガチャ類を格納して塔の岳を目指して登る。帰りは大倉尾根を下降して大倉バス停まで一気に下る。高根沢君も3月の入部以来、葛葉川、奥秩父釜の沢を経て沢登りの経験値を着実にアップさせている。これから楽しみな1年生である。
(報告者:大谷直弘)
1年生 高根沢君の感想
日の出前に電車に乗り、渋沢駅に向かった。天気はそれほど悪くないが、気温が低い。1時間程 林道を歩き入渓点についた。入渓してすぐにF1が見えてきた。ザイルを出してもらい左側から登る。登り初めの2メートル程の壁にはてこずったが、それ以降はスムーズに登ることかできた。F3は右側から回り込んだ。ホールドは小さく、滑りやすかった。嫌な予感がしていた。私は滝つぼにスッポっとはまるようにドボン!このとき、決して無理をしてはいけないと悟った。F4と堰堤を超えていくと、F5が現れた。15メートルの巨大な滝が作り出す風のせいで寒かった。F5を超えてからも、大小さまざまな滝が続いた。先日訪れた葛葉川とは違い、クライミングをする機会が多くスリルを味わえた。三俣の手前あたりからルートファインディングが難しくなったが、しっかりと遡行図を見ながら進んだ。三俣通過後はかなりガレていたので、足場を確認しながら慎重に通過した。沢を登り終えた後は、塔の岳のピークを踏んだ。天気が良く、景色は 格別だった。また登りたい。そう思った。
(報告者:高根沢亮太)