1998年 夏山合宿 北アルプス北部 剣沢定着
期間 | 平成10年8月6日(木)~8月10日(月) |
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メンバー | L本多4、松本4、深沢3、佐藤3、京増1、石川1 |
場所 | 剣沢定着 源次郎尾根、八ツ峰Ⅵ峰、内蔵ノ助カールにて雪訓 |
8月8日(土) 雨~曇り~晴れ
剣沢BC(07:00)~内蔵ノ助カール~剣沢BC(15:30)
ガスっている為に雪訓の装備をもって雄山に向かう。やや視界が効くようになったので内蔵ノ助カールでザイルワークを行う。雪は非常に少ないが、初夏の涸沢や、長次郎右俣よりも傾斜が強く練習になる。1年生のザイルワークは更に練習が必要である。
8月9日(日) 晴れ
①Ⅵ峰Cフェース剣稜会ルート(L.本多、松本、京増)
剣沢BC(05:00)~取付(08:30)~終了点(11:50)~剣沢BC(15:30)
今合宿唯一の快晴に歓喜するが、1年生は疲れが顔に出ている。剣稜会ルートは非常に混んでいる。(前2、後4~パーティー)が高度感もありおもしろい。山靴で登っているのは学生くらいのものであった。計5ピッチ。どこまでも青い空へ向かって登れることに感謝。終了点からⅤ・Ⅵのコルへは懸垂50m。
②源次郎尾根(L.深沢、佐藤、石川)
剣沢BC(05:00)~取付(05:50)~剣岳(12:30)~剣沢BC(15:15)
踏み跡沿いに高度を稼ぐ。2、3度、細引きで石川を確保する。Ⅱ峰の懸垂30m。
8月10日(月) 曇り~晴れ
①Ⅵ峰Bフェース京大ルート(L.松本、深沢、佐藤、石川)
BC(05:00)~取付(08:00)~終了点(12:20)~剣沢BC(16:00)
一番で取り付く。石川は終始高度感を怖がり怯えている。3年はスピードが遅い。
②別山尾根~剣往復(L.本多、京増)
剣沢BC(05:45)~剣岳(09:00)~剣沢BC(12:00)
京増の足が痛いとのことで剣岳往復とする。ピークからはⅥ峰とコールのやり取りをする。
8月10日(月) 雨~曇り
剣沢BC(05:45)~雄山(08:50)~東一ノ越(10:00)~黒部平(12:00)
涙ながらに雨下山。頭上のロープウェーを無視して歩く。タンボ平は樹林帯で非常に快適。
全体を通して
1年生が山を体験することに重点を置いた初夏合宿と異なり、各課題の訓練という目的で合宿を行った。結果、まだまだ足りない課題として技術・体力的な面も多々浮き彫りになった。それとともに、メンバーとしての責任や、あきらめない忍耐力など、メンタリティーの不足が露呈した者もいる。ただ山に行く、参加するのではなく、下界での山への取り組み(いわば技術・体力面、精神力など目標を明確にして最大限努力する事だが)がきわめて重要なこと、まだまだ足りないことが改めてわかっただろう。危険な遊びを楽しむために楽な道はない。様々な意味で「より高く、より困難に、」であると思う。
本多