コーチ会について
日本大学山岳部には、卒業したOB/OG複数名で組織するコー
チ会があり、月に数回、コーチと監督、及び学生とが集まり、山行計
画や部活動運営に関して検討会をおこなっております。
コーチ会の目的は、まず第一に「事故の防止」です。技術が未熟
且つ経験の浅い学生が山で事故を起こさないように、山行計画は
勿論、部活動の運営に関してまで、経験に即したアドバイスをおこ
なっています。行く山の選択は妥当か、ルートは適切か、トレーニン
グが不足していないか、装備に不備はないか、食料は十分か、雪崩
や気象予測の知識は十分か、など、多角的にチェックをして事故防
止に努めています。
またコーチも一般の社会人ですので時間の確保はなかなか難し
いのですが、できる限り学生と一緒に山に行き、学生の実力の把握
とコミュニケーションの構築にも努めています。
第二に、「充実した活動・人間的成長の追及」もコーチ会の大事
な役割のひとつです。
学生生活4年間を学業はもちろん、それと平行して山岳部活動にも
専念するわけですから、できる限り充実した活動をおこなって貰い
たいという気持ちで、日々の部活動運営の進め方についてもアドバ
イスしています。また、合宿、合宿以外の山行についても、全て各々
の山行後に反省会をコーチ会において行っております。
年間計画の立案、それに伴う立案までのプロセス、運営、運営の
マネジメント、実際の山行、反省、報告、勧誘活動、下級生指導、
など山岳部での活動は、卒業後の社会においても必要な重要な
要素でと考えています。また、これらの活動を行う中では、リーダー
シップやメンバーシップ、チームワークなども育まれ、これも社会に
おいて必須のものであり、若い学生が山岳部の活動を通じて、ひと
回り大きな人間となってくれることを願っております。
ただし上記2点に関して強制的に指導するのではなく、コーチ会
の立場はあくまでサポートであり、基本的な活動の計画・運営は全
て学生が主体となって自主的に進めています。縁の下の力持ちで
はありませんが、学生が安全に、かつ充実した活動ができるように
適切な助言を行うという方針です。もちろんコーチ会スタッフも日々
向上心を持って、謙虚に、学生と共に成長していく気持ちを忘れず
に取り組んでおります。
日本大学山岳部 コーチ会
冬山前のコーチ会の様子(東京文京区の千石部室にて)