2月合宿 報告書

日本大学山岳部

目  的) 大型テント特有の生活技術の向上

雪上生活・歩行技術の向上

リーダーシップ・フォロワーシップの向上,常念岳の登頂

山  域)北アルプス 常念岳・東尾根

期  間)令和5211日(土)~令和5215日(水)

     移動1日、実働3日、予備1

 

メンバー)4年 CL米山未羽、SL柴田 亮

             3年 石田爽斗

     2年 籾井大空、三橋譲二

1年 田畑 天

OB  賀来素直ヘッドコーチ、國谷良介コーチ          

 学生6名、OB2名 計8

 

 

212日 常念岳山頂にて

 

行動報告)

211日(土)移動日 移動日 千石~バスタ新宿(夜行バス・電車移動)~松本駅

〜須砂渡ゲート駐車場 曇り時々雪  -4.5℃ 

部室(バス・電車移動)1400〜松本駅19:00(タクシー)〜須砂渡ゲート19:50

 

 大雪の影響により高速道路が通行止めとなっており、出発日を一日遅らせた。

隊をバス隊と電車隊に分けて移動をして無事に松本にたどり着くことが出来た。

松本で全員合流後、駅前でタクシーを3分乗して須砂渡ゲートに向かう。

駅から約50分でゲート前に到着後、ゲート内でテントを張ってビバークをした。

駐車場には車中泊の登山者のものと思われる車が数台停まっていた。

 

 

212日(日)入山日 須砂渡ゲート~取付き〜鉄塔~東尾根AC  晴れ -9℃ゲート付近積雪量:20cm

須砂渡ゲート06:05〜高瀬川線№63-07:55〜鉄塔08:20~常念岳東尾根2050m付近AC13:00

 

トイレ探しに時間をとられたため少し遅れて出発する。

尾根上にはしっかりとトレースが残っていたため、ラッセルはなかった。ルート上には

赤布が多くあり、笹薮帯でも迷わず進むことが出来た。この日は好天で気温が高かったため、

しっかりと水分補給をするよう指示を出す。

 

時折出てくる痩せ尾根や急斜面に気をつけながらも計画通りのペースで進むことが出来た。

2060m付近に平らなところがあったため、トレース横の1段下がったところを天幕地とした。

この日は登り始めから5~6組の登山者とすれ違った。

 

213 ( 停滞  常念岳東尾根2050m付近AC 雪時々晴れ -10℃ AC積雪量:140cm

常念岳東尾根2050m付近AC

 

悪天候が予想されたため停滞とした。樹林帯の中は風が弱く、ACでは雪もあまり積もらなかった。

 

214日(火)アタック日 常念岳東尾根2050m付近AC〜前常念岳~常念岳~前常念岳〜

常念岳東尾根2050m付近AC 晴れ -13.5℃ AC積雪量:145cm

常念岳東尾根2050m付近AC5:55〜前常念岳8:35~常念岳9:30~前常念岳10:35

常念岳東尾根2050m付近AC13:00

 

朝はテントの撤収がなかったために少し早く出発することができた。

昨日の降雪のためかトレースは消えかかっており、時折軽いラッセルがあった。

樹林帯を抜けてからも風は弱かった。

 

雪庇や雪で埋まった木や石にアイゼンを引っ掛けないよう皆で注意喚起をしながら進んでいき

常念岳山頂に到着。山頂からは槍・穂高連峰がよく見えた。

部旗を出して写真撮影をした後は間もなく下山を開始した。

 

下山は前常念岳直下の急斜面や岩が出ている地点等で下級生をフリーで通過させることが危険

との判断で、賀来ヘッドコーチにアンザイレンで安全確保をしていただいた。

登りの際に下りの危険予測が出来ておらず、装備を持っていないにもかかわらず進んでしまった

ことを深く反省した。

 

危険箇所を通過してアンザイレンを解除した後も慎重に下山を続け、13時に無事帰幕。

この日は他の登山者とすれ違うことはなかった。

 

215(下山日 常念岳東尾根2050m付近AC~高瀬川線№63須砂渡ゲート 

曇り時々雪-10.2℃ 須砂渡ゲート積雪量:20cm

常念岳東尾根2050m付近AC6:17~高瀬川線№63-08:40~須砂渡ゲート09:30

 

テントの撤収を始めるとテントのポールが凍結していた。また、アイゼンの装着の手際が悪い

部員がおり出発が遅れる。入山時より荷物が減り、出発後は良いペースで進むことが出来た。

標高1850~1650m地点では、とても美しい樹氷を見ることが出来た。

下山時は疲れによるものか皆 口数が少なく、危険箇所の伝達が疎かになっていた。

 

取り付き(高瀬川線No.63)からは1時間弱で須砂渡ゲートに無事下山。そこから徒歩2,3

ほどの場所にある温泉に浸かって帰京した。

 

 

ふりかえって

 

今回、大雪の影響により一時入山が危ぶまれたが、無事に入山して目的としていた常念岳に

登頂することができて良かった。生活技術は冬山合宿に比べると少し向上したが、まだまだ改善点が

見受けられた。また、アタック日の稜線上での歩行は良い経験になったと思う。

今回の経験や今までの合宿の反省等を全て活かして、今年度最後となる春山合宿では縦走を頑張って

もらいたい。

 

賀来ヘッドコーチ、國谷コーチにはお忙しい中合宿にご帯同いただき、大変お世話になりました。

ありがとうございました。

 

                                   (報告者:米山未羽)

 

2/12 林道にも雪が積もっていた

 

 

2/12  取り付きの標識

 

 

2/12 ACへの登り

 

 

2/12  標高2063m地点のACテント場AC

 

 

2/14  アタック日 樹林帯を抜けると目の前に前常念岳が現れた。

 

 

2/14

 

 

2/14 常念岳の登り始めには雪庇ができていた。正面に槍ヶ岳がはっきり見えるようになる。

 

 

2/14 空は晴れ、眼下には雲海が広がっていた。

 

 

2/14  前常念岳頂上付近からは穂高連峰がよく見えた。

 

 

2/14  山頂の32人 左から三橋、籾井

 

 

2/14  山頂からは槍や穂高が見渡せた。山頂の4年生 左から米山、柴田

 

 

2/14 山頂にて 左:3年石田、右:1年田畑

 

 

2/14 山頂から槍ヶ岳を望む

 

 

2/14 常念岳頂上(2857m)

 

 

2/14 山頂からの下り

 

 

2/14  アンザイレンで慎重に下山する

 

 

2/15  ACからの下山日は樹氷がとても綺麗だった