山行報告書
日本大学山岳部
目的)マルチピッチクライミングの経験を積む、登攀技術の向上
山域)子持山 獅子岩
日 程)令和元年11月14日(木)〜令和元年11月15日(金)
移動1日、実働1日
メンバー)3年 野上博史、村上洋道
2年 山崎颯太
OB L.國谷良介コーチ、横山裕コーチ 計5名
取り付きにて
行動報告)
11月14日(木)移動日
西小山駅22:00〜(車移動)〜24:15 6号橋駐車場
國谷コーチと学生は部室から西小山駅へと向かい横山コーチの車に乗せていただく。事前
の情報では5号橋の駐車場以降に車を止めている情報は見当たらなかったが、6号橋の駐車
場まで行くことが出来た。我々以外に車は無かった。到着後はテントを張り早々に就寝す
る。
11月15日(金)晴れ 4℃
6号橋駐車場06:30〜07:25獅子岩取り付き08:00〜(登攀開始)〜12:35獅子岩頂上12:55
〜13:30獅子岩取り付き〜14:00 6号橋駐車場
國谷C-山崎-村上、横山C-野上の2パーティーに分かれて登るため、装備を振り分けて
から出発する。1時間程歩いて取り付きに到着した後、デポジットする装備を分ける等の準
備をして登攀を開始する。
・1ピッチ目(5.7) 30m リード:國谷C、横山C
このピッチは2ピッチを繋げて登った。良いホールドが見つけにくくムーブが分かりに
くい箇所があり、体も温まっていなかったためグレードよりも難しく感じた。1箇所ハイス
テップのムーブがあり、手足のリーチも遠く難しかった。終了点はハンガーボルトが2つ
打ってあった。
・2ピッチ目(5.7) 20m リード:國谷C、横山C
体が慣れたのか1ピッチ目よりもスムーズに登ることが出来た。終了点手前のフレーク
はフットホールドが無かったためスメアリングで登ったが、持ち手がガバであったため難
しくはなかった。終了点はリングボルトが2つとハンガーボルトが1つ打ってあった。ま
た、広さはあり4、5人は入れそうであった。
・3ピッチ目(5.8) 20m リード:國谷C、横山C
核心のピッチであり手間取った箇所もあったが、1ピッチ目よりはスムーズに登ることが
出来た。終了点手前は数メートルのトラバースがあったが、フットホールドが分かりやす
く乗ってしまえば問題なかった。横山Cのパーティーはシングルロープで登っていた為、
120cmのアルパインヌンチャクを伸ばして屈曲を少なくしていた。終了点はハンガーボル
トが2つとリングボルトが1つ打ってあった。広さは2ピッチ目のテラス程広くは無いが3
人は問題なく入ることが出来た。
・4ピッチ目(5.7) 40m リード:國谷C、横山C
ここも2ピッチを繋げて登った。終了点手前はハング気味となっており他のピッチと比
べるとホールドも見つけにくかった。この箇所は左側の草付き沿いを登る事も可能でこち
らはかなり簡単であるように見えた。他は基本的に傾斜の緩いスラブであり登り易かった。
終了点は登山道となっており木から支点を取っていた。
・5ピッチ目(5.7) 10m リード:國谷C、横山C
登山道から頂上へ行くことが出来るがせっかくなので10m程登る。出だしは手が遠く少
し難しかった。終了点は岩に240cmスリングを掛けて支点を取っていた。
登攀終了後、頂上で休憩と記念撮影を済ませて登山道で取り付きまで戻り、デポジットし
たザックを回収して下山した。
振り返って
全体的にボルトが豊富にあり、細かく途中支点を刻みながら比較的安全にリードをする
ことが出来る印象であった。しかし、全体的に薄いカチがあったり、フットホールドが見
つけ難かったりとホールドを考えるとグレードよりも難しい印象でもあった。特にリーチ
が要求される箇所はかなり手間取った。クイックドロー、アルパインヌンチャクは1パー
ティー合計11本持って行ったがちょうど良かった。
朝はホールドが冷たかったが岩場に日が当たると寒さは気にならなくなり、紅葉を見つ
つ快適に登ることが出来た。今後もジム、外岩でのマルチピッチクライミングの経験を
積んでいき、自分でもリードを出来るように鍛えて戻って来るとしよう。
最後となりましたがリーダーを引き受けていただいた國谷コーチ、車を出していただいた
横山コーチにはお忙しい中メンバーに加わっていただきご指導くださいました。誠にあり
がとうございました。
(報告者: 村上洋道)
1ピッチ目:リードする國谷コーチ
1ピッチ目:ハイステップのムーブに苦戦するフォローの村上
1ピッチ目:フォローの山崎
3ピッチ目:核心のピッチを順調に登る山崎と村上
3ピッチ目:フォローの野上
3ピッチ目:終了点手前のトラバースに入る村上
3ピッチ目:終了点手前、リードする横山コーチ