山行報告書

日本大学山岳部

 

目的)北海道の山を楽しむ

山域)大雪山・十勝岳連峰(クワウンナイ川〜美瑛〜十勝岳〜富良野岳)

日  程)平成2996日()〜平成29911日(

   移動1日、実働5

メンバー3年 L國谷良介

     2年 近藤歩、福島端流                  3

           十勝岳にて 左から、近藤、福島、國谷

 

行動報告)

96日(水) 移動日

札幌13:2015:30旭川〜16:35天人峡

 バス、タクシーを乗り継ぎ天人峡へ向かう。到着後、林道入り口前の駐車場にテントを

張り就寝する。

 

97日(木) 入山日 晴れ 13

天人峡05:0005:20ポンクワウンナイ川出合〜11:20カウン沢出合CS1

 駐車場からは林道を進んで行き、ポンクワウンナイ川出合で装備を整え入渓する。入渓

後は何度も渡渉を繰り返しながらの広い河原歩きが続いた。流れが速いところもあり増水

時にはとても入れそうにない。しばらくするとゴルジュが現れる。いつもの沢登りとは違

いザックがかなり重いため慎重にへつっていく。

 

ゴルジュを過ぎても緩やかな河原歩きだが、昨年何度も北海道を襲った台風の影響か、

河原は流木等で荒れていた。途中、福島の沢靴のソールがはがれかけたのでテーピングで

応急処置をする。あっという間にカウン沢に到着し、テントを設営する。天場は23人用

テントが5張程の広さであった。

 

98日(金) 曇りのち雨 12

CS1 05:0006:00魚止の滝〜11:00稜線上〜12:45トムラウシ山〜13:30南沼CS2

 天気はイマイチだが幸い雨は降っていない。昨日より川幅も狭くなり沢登りっぽくなっ

てきた。魚止の滝は左岸から巻く。次の滝を右岸から巻くと、滝ノ瀬十三丁が見え皆から

歓声が上がる。足下には苔がびっしりと生えフカフカの絨毯の上を歩いているようだった。

1時間ほどで美しい滑滝も終わりハング滝が見えてくる。ここは右岸から巻く。巻道には残

置ロープがあったが、念のため上からロープを垂らし確保して越えた。

 

次の二股の滝は左岸を巻く。スダレ滝を左岸から巻き、紅葉の始まりかけた山々を眺め

ながら源頭を詰めていく。今後水場が涸れている恐れがあるのでここで水を汲んでおく。

ガレを登ると登山道に合流した。

登山道に出てからは広い稜線が続く。ガレた岩場を登るとトムラウシ山、20分ほど下る

と南沼に着いた。設営を終えたところで雨が降り始めた。天場の水場は涸れていた。

 

99日(土) 曇り時々雨 5

CS2 05:0006:40三川台〜09:30コスマヌプリ〜11:15双子池CS3

 出発してすぐの南沼で翌日以降の分まで水を補充する。これより先の水場はすべて涸れ

ており、ここで汲んだ水を最終日まで使うことになった。

三川台からは藪漕ぎが始まる。雨露で濡れた笹をかき分け全身びしょぬれになる。双子池

手前からは背丈ほどもある笹とぬかるんだ獣道のような登山道が続きストレスがたまる。

大きなピークも無く、ひたすら藪漕ぎのつらい1日となった。

 

910日(日) 雨のち曇り 5

CS3 05:0007:00オプタテシケ山〜10:20美瑛岳〜12:30十勝岳〜13:00上ホロ避難小屋CS4

 朝から雨が降っている。朝一でのオプタテシケの急はきつい。美瑛岳は分岐に荷物を

デポしてアタックする。美瑛岳から十勝岳へは植物がほとんど生えていない火山礫が降り

積もった道を歩く。今まで見たことの無い景色が広がっていた。十勝岳には大勢の登山者

がいた。一瞬の晴れ間に記念撮影を済ませ、上ホロ避難小屋へ向かう。上ホロ避難小屋は

よく整備されたきれいな小屋であった。小屋の脇にテントを設営する。1日中風が強く大変

寒い日だった。

 

911日(月) 下山日 晴れ 2

CS4 05:0007:00富良野岳〜09:30十勝岳温泉

 昨夜は強風と寒さでなかなか眠れなかった。きれいな朝焼けを背に行動を開始する。今

日も風が強いが、久々に眺望が良い中の稜線歩きができた。富良野岳は分岐に荷物をデポ

してアタックする。最後のピークからは歩いてきた山々がよく見え気持ちが良い。十勝岳

温泉へは樹林帯を歩きあっという間に下山することができた。

 

総 括

 今回は初めての北海道の山行であったが、沢登りから縦走と北海道の山を満喫すること

ができた。また、水への対策や北海道の山ならではの地形を歩けたことは非常に良い経験

となった。冬の北海道縦走の目標に少し近づけた気がする。これからも目標達成の為、合

宿、個人山行でさらに経験を積んでいきたい。

(報告者:國谷良介)

 

                 左から、近藤、福島

             魚止ノ滝にて、興奮する仲良しコンビ

 

            滝ノ瀬十三丁をバックにキメる近藤

               流れの速い箇所を慎重に通過

 

           壮大な景色を見ながら、思わず肩を組む2人

 

          幻想的な滝ノ瀬十三丁を遡行

 

                 ああ、紅葉がきれいだぁ

 

             右奥に見えるのが最後の頂き『富良野岳』

 

      このシャッターチャンスを待っていた福島 上ホロカメットク山にて

 

       この山行全体の楽しさを物語るような1枚 トムラウシ山にて