山行報告書

日本大学山岳部

目  的) 遠征に向けた登攀技術・ロープワーク技術の向上

山  域) 北アルプス 奥穂高岳南稜

日  程 平成29428日(金)〜52日(火)

      移動日1日、実働日2日、予備日1

メンバー) 4L高根澤亮太 他計4

            奥穂南稜を経て奥穂頂上に到達する

 

428日(金)移動日

バスタ新宿22:4501:15松本

明日の出発が早いため、すぐに就寝する。駅には登山客が数名いた。

 

429日(土)曇り 3

松本05:0007:30上高地〜10:00岳沢

上高地は多くの登山客で賑わっていた。登山研究所過ぎの登山口から入山する。すぐに雪

が現れた。江口いわく、昨年よりもかなり雪が多いとのことだった。
岳沢にはすでに3張りほどテントが建てられていた。我々も設営を済ませ、1時間ほど休

憩を取り、取り付きの偵察へ向かう。出発前に心配していた取り付きのシェルンドは、雪

が多くのこっていたため出来ていなかった。また、3人で話し合った結果、ルート図の取り

付きよりも左寄りのルンゼから取り付くことにした。

15時過ぎからガスが出始め、雷も鳴り出した。夕食を済ませ、明日の行動を話し合ってか

ら早めに就寝する。

 

430日(日)晴れ −1

岳沢04:3005:15奥穂南稜取り付き〜09:30トリコニーT峰〜12:15トリコニーU峰〜

15:30奥穂高岳山頂〜18:00涸沢小屋

風の音で目が覚める。外に出ると満点の星空だ。風は行動できないほどではなかった。撤

収を済ませ、取り付きに向かう。先行パーティーが一組いた。私たちのあとにもソロで登

ってきた人が見えていた。モノリス岩までは急な雪面を登る。雪がしまっているので登り

やすかった。モノリス岩手前で1ピッチロープを出す。ここから雪と岩のミックスルート

になる。核心のトリコニーT峰は渋滞の影響もあり予想以上に時間がかかってしまった。

トリコニーU峰の手前からは雪稜になる。雪崩が心配だったため、トリコニーU峰手前で

1ピッチ、ナイフリッジとトラバースで2ピッチロープを出した。その後、緩やかな斜面

を登り南陵の頭に到着する。そこから山頂までは15分ほどで到着する。全員かなり疲労し

ていた。ここから集中していこうと声を掛け合い、下山を開始する。途中二ヶ所でロープ

を出し、鎖場に到着する。穂高岳山荘に到着し、少し休憩を取った後、一気に涸沢小屋に

下る。3人とも達成感よりも疲労がピークに達していたため、夕食後すぐに就寝する。

 

51日(月)下山日 雨 1

涸沢09:0010:30横尾〜11:30徳沢〜12:45上高地

朝から風が強く、雨も降っていた。大学の合宿が控えている西田を残し、江口と二人で上

高地を目指し下山を開始する。全身ずぶ濡れになりながら上高地に到着した。上高地で暖

かい温泉に浸かり松本にて中崎尾根隊を待つ。