山行報告書

                             日本大学山岳部

目  的) 山スキーによる登山、山スキー技術の習得

山  域) 福島県 安達太良山(1.699m)

日  程) 平成2822日(火)〜3日(水) ※2日は移動日

メンバー) L.大谷直弘OB/監督)、水越健輔(3年)、國谷良介(1年) 計3

タイム) 

22() 車両にて東京千石の部室発2230 →安達太良高原スキー場駐車場204

45

2月3() 安達太良高原スキー場駐車場830〜(ブルーラインリフト〜ゴールドライ

ンリフト)ゴールドラインリフト最高点855〜五葉松平930〜薬師岳950〜頂上手前

のコル(山スキーデポ)1120〜安達太良山山頂1145〜山頂からの下降開始1220

ゴンドラの頂上駅12:40安達太良高原スキー場駐車場1315(行動終了)

          

気 象)  晴れ 気温−3(行動開始時830

 

安達太良山頂上 1,699m 水越3()と國谷(1年)

 

行動報告)

 

3日未明、安達太良高原スキー場駐車場に到着、午前6時半まで仮眠をとる。準備を整え、

午前8時半のリフト営業とともに行動を開始する。ブルーラインリフト、ゴールドライン

リフトを乗継いで運航リフト最高点まで移動する。本日は朝から好天に恵まれ、山スキー

日和だが上部は風が強そうだ。

 

リフト最高点から斜面に取り付くが出だしは少し急登なため、スキーはザックに背負っ

て登り始める。兼用ブーツのツボ足だが、数日前に降った雪は、こしまり雪となって

いた為にワカンを付けなくても十分登れる堅さになっていた。多すぎる赤布に導かれて

黙々と登る。夜通し運転した大谷はラッセルのトップを免除して貰い助かった。

 

薬師岳迄登ると一旦平らになる。更に樹林帯を登り切った斜面からスキーにシールを付

けて登り始める。緩くもきつくも無い斜面を黙々とシールで登る。頂上直下でスキーをデ

ポして兼用ブーツにアイゼンを装着し、ストックからピッケルに持ち換え、ヘルメットも

着けて頂上岩峰に取り付く。

安達太良山の頂上に達すると遠方の吾妻連峰、磐梯山は雲に隠れて望むことが出来なくて

残念だった。ここまでシール装着以外は休憩なしで一気に登る。

 

頂上で記念写真を撮り、いよいよ下りに入る。バックルを締め直し登ってきたルートを

滑り降りる。雪面は頂上直下から樹林帯までは、カチンカチンのシュカブラとブレーカス

トクラストのミックス状態。ジャンプターンなどをしてみたらテールが沈み激しく転んだ。

懲りて横滑りでガリガリ・ズリズリと降り続ける。

 

薬師岳手前から右にルートを取り、無人のゴンドラ駅頂上経由でスキー場に合流し、ス

タート地点の駐車場まで降りる。その後、昼食抜きで13時半から15時までゲレンデに

てスキーの練習をして、温泉に入浴後帰京する。

 

ここ数年、当部は山スキーに興味のある部員がコンスタントに入部してくれる。水越君

國谷君もゲレンデで滑り込んでいるので順応が早い。良いことであり、学生と共に技術を

磨いていきたい。在学中は縦走も沢も岩も山スキーもオールラウンドに取り組んでみて、

卒業した頃から好きな分野に特化して自分の山を登って行って貰いたいと思う。

 

                              (報告者:大谷直弘)

 

    2本目のリフト上部から少し下りて斜面に取り付く(目印の赤布がある)

 

 

五葉松平を経て薬師岳到着、中央奥が安達太良山(左:國谷1年、右:水越3年)

天気予報通り、まだ冬型が抜け切れていないためか頂上付近は風が強そうだ。

 

薬師岳を通過し、樹林帯を抜けきったところでシール登高に入る。水越がトップで

ルートを導く。この日、先行パーティーはいなく、我々がトレースを付ける。

頂上直下でスキーをデポし、ヘルメット、アイゼンを付け、ピッケルに持ち換えて頂上に

向かう。ザイルも30mのショートを持参し、念のため頂上直下の岩峰はアンザイレンし

て登る。写真後方は二本松方面。

頂上直下にて。右側から回り込んで頂上に上がる。お天気は良いがとにかく風が強い。

 

        安達太良山頂上にて(左:大谷、右:國谷)

 

頂上下からはシュカブラのカチンカチンのウインドクラスト、横滑りで下降する。