山行報告書

日本大学山岳部

目  的) 登攀技術の向上

      マルチピッチの練習

山  域) 御坂 三ツ峠

日  程 平成27211(水)〜平成27213日(

メンバー) 4年 L.山浦祥吾

2年 加藤純、桧山泰平、水越健輔        計4

 ↑キャンプサイトより富士山を望む

 

 

行動報告

211日(水)移動日 千石駅〜河口湖駅〜三ツ峠登山口(泊)

千石駅21:0500:05河口湖駅〜00:40三ツ峠登山口

  表登山道は冬季の除雪が十分でないらしく、達磨石までタクシーが入らない。アプローチに時間をかけたくないので、入山経路を裏登山道からに変更する。河口湖駅からタクシーで三ツ峠登山道入り口まで行き、林道脇の駐車場に天幕する。

 

212日(木)三ツ峠登山口〜三ツ峠山荘CS設営後クライミング 晴れ

三ツ峠登山口06:30〜裏登山道〜07:50三ツ峠山荘CS設営〜09:30クライミング開始(右フェイス)〜16:00クライミング終了

全員

トップロープ:一般ルート中央 W+、一般ルート右 V+、リーダーピッチ W+

山浦-水越

リーダーピッチ W+(山浦)〜クーロワール X(山浦)〜 No.20クラック V+(山浦)

 

 十分な睡眠を取り、雪に覆われた裏登山道を行く。三ツ峠山荘に到着後テント設営と登攀準備を済ませて、岩場に向けて出発する。このとき整地のためにスコップがあれば良かった。登攀開始前に山浦主将から安全に計画を遂行するため気を引き締めるよう伝達される。当初岩場に懸念されていたつららの形成はなく、各バンド上に多少の雪が積もっている程度であった。各々課題を意識しながら行動する。帰幕するまでの道中では、手頃な氷柱を見つけ、水越が昨日行われたアイスクライミング講習の伝達を行う。アイススクリューを使って支点作成の方法を実施した。

 

213日(金)三ツ峠山荘CS〜クライミング〜三つ峠駅 晴れ後雪

三ツ峠山荘CS撤収07:3009:00クライミング開始(右フェイス)〜14:30クライミング終了〜17:20三つ峠駅

山浦-水越-加藤

リーダーピッチ W+(水越)〜 クーロワール X(山浦)

加藤-水越-桧山

一般ルート右 V+(加藤)

 

 冷え切った岩場の登攀は厳しいものなので、撤収と登攀開始を遅らす。しかし昨日より岩の表面が冷えており手がかじかんで難しく感じる。2ピッチ目に時間がかかったので第2バンドより下降する。その後、加藤が一般ルート右をリードで水越と桧山を引き上げる。第1バンドから、互いに確認を行い懸垂下降する。

 登攀終了後、山浦主将からカム・ナッツを使った支点構築を学ぶ。また、各自で実際に支点を構築することで日頃の疑問を解決した。その後、身支度を整え表登山道から下山する。凍結箇所が多く、合宿前なので神経を尖らせて下る。

 今回の山行でアルパインクライミングのいろはを学び、壮大な富士を前に感傷に浸った。山岳を前に人は無力だが、その経験の中で感じ得ることを、日大山岳部の歴史に糧として残したい。油断や驕りをもとに自然に飲み込まれまいと誓う。

(報告者:加藤純)

 

↑右フェイス下部

 

↑右フェイスクーロワールをリードする山浦主将