山行報告書

                             日本大学山岳部

 

場 所) 菅平高原 根子岳山スキー(2,101m)

日 程) 平成26130日(木) ※29日(水)は移動日

目 的) 山スキーによる登山

メンバー)L.大谷直弘(監督)、山浦祥吾(主将)、賀来素直(2年)、井上理(1年)

4

タイム) 

129 日() 車両にて部室発2300→菅平高原スキー場駐車場230着 車中にて泊

130 日() 

菅平高原スキー場駐車場750〜奥ダボス第1トリプルリフト頂上駅945〜避難小屋山頂 

1030〜頂上手前樹林帯1130〜奥ダボス第1トリプルリフト乗車口駅1230〜菅平高原スキー場駐車場1530

気 象)  曇り→雪 気温0度(行動開始時8:00

 

吹雪の中頂上手前の樹林帯を山スキーで登る2000m付近

 

行 動)

 

 29日夜、毎度のことながら仕事を終わらせ部室で待機している学生の所に車を走らせる。

今回は根子岳の登り口である菅平高原スキー場に向かう。

菅平高原スキー場の駐車場に到着後3時から朝の7時まで車内にて仮眠をとる。朝食後に準備開始、共同装備を分配する。今回、山スキーが初めてな賀来(2年)と井上(1年)に山スキーの特性について説明をする。この時点で駐車場から根子岳と隣の四阿山を望むことが出来たが、明らかに悪天を予兆させる雲が湧き始めている。時間との勝負と思い、今回スキーの経験の浅い井上には悪いと思ったが、急遽スキー場にて待機して貰うことにした。急ぎ大谷、山浦、賀来で身支度を整えて営業を開始したリフトに乗り込む。リフト2本を乗継ぎ、奥ダボス第1トリプルリフト頂上駅にてシールをスキー板にセットする。今回、山スキーが初めての賀来には丁寧に教えて上げたかったが、早くも風が強くなり始めたので早々に準備を整えて出発する。 

1,794mの避難小屋まではダラダラと雪の斜面をひたすらシールで登るが、雪面はウインドウクラストでカチカチに堅くなっているので雪面のコンディションとしては良い。気持ちばかりがはやり焦って、なかなかスピードが上がらなくトップを登る山浦に追いつくことが出来ない。それでも風は谷風のフォローウインドウで助かる。標高2,100m程の樹林帯に差し掛かる頃には天気は地吹雪となり、視界も50m以下になる。

低気圧通過の悪天で標高も2,000mと低いため、雨みたいな湿雪が殴りつけてくるのには参った。

更に登り続けたが、悪天は治まる気配がない。出発前に日本海の北部を低気圧が通過する予報となっていた。過去2回、山スキーで根子岳に登っているが、この状態で登り続けても頂上付近の吹きさらしに突っ込むのは良くないと考え、ここで引き返すこととし山浦に下山を指示する。

残念だが今回は頂上手前の樹林帯入口で敗退とする

 決断したら早速ゴーグルを付けフードをかぶり、登って来た道をルートロスしないようにスキーで慎重に下降を開始する。賀来は初めてゲレンデ外を下降するとあって、転びながらの下降となる。ゲレンデ下のレストハウスまで下降して来て井上と合流する。昼食後、待たせてしまった井上と一緒にゲレンデにてスキーの練習をする。

最後、菅平を後に帰り支度をするまで根子岳の頂上はガスに包まれたままであった。

                              (報告者:大谷直弘)