2011年度 国立登山研究所山岳研修会 報告書

日本大学山岳部

場所)北アルプス 剱岳

期日)平成23521日(土)〜527日(金)

メンバー)2 関、横山

 

行動)

5月20日  () 移動日

 

13:30池袋〜(高速バス)〜19:30富山駅20:00〜(富山電鉄)〜21:00国立登山研修所

 

21日(土)研修会初日

 

関・横山は共に、2班に配属された。2班の他大のメンバーは、防衛大の佐藤・村田くん、京都大の河合くん、同志 社大の濱田くん。担当講師は、ジャンボこと横山勝丘さんとプロガイドの角谷道弘さん。 実は、横山さんとは夏の親不知縦走のときに一度お会いしていたのだが、言葉を交わした覚えがなくその時のことがあまり思い出せなかったので残念であった。とはいえ、今回とても素晴らしい方々に指導をして頂けるということで身も心も引き締まった。この日は、気象・医療講習やロープワーク実習を行なった。

 

22日(日)

 この日は、ナビゲーションの講義やロープワーク実習、入山中の食糧の準備やルートの検討を行なった。

 

23日(月)入山日 曇/

 

 9:20室堂〜10:10雷鳥沢直下〜11:30剱御前小舎〜12:00野営場

 

入山日。出発時から天気はあまり良くない。御前小舎に着いた頃には、雪が降り始め、視界も悪かったが、White Out Navigation の練習にはもってこいの状況になったので、講師の方々に詳しい方法などを教わりながら、誤差は出たものの、ギリギリ許容範囲内で野営場に着くことができた。登山研修所夏山前進基地付近で、これから三晩快適なテント生活をおくるための整地に精を出し 、晩飯の焼き肉ではこれからの研修のためのスタミナをつけるべく、たらふく肉を食した。

24時頃無線に連絡が入り、昼過ぎからの結構な量の降雪で雪崩の危険があるため、急遽前進基地に避難し、そのままそこで就寝した。 この時期で一晩でおよそ40cmの積雪は、珍しいそうだ。

 

24日(火)快晴

 

 3:00仮起床〜6:00本起床〜7:30整地〜10:30前進基地

 

一度3:00に全員起床し、外の様子を見るが未だ変わりない降雪のため、6:00までもう一度眠る。朝になってみると天候は、快晴。前進基地の軒下や付近で安全そうな箇所にて新たなテント場作りのため、整地を行なう。そこで、雪崩にあう。皆ギリギリのところで回避するが、その後も、いたる所で雪崩が起きているので、前進基地に全員避難する。小屋の中では、実践的な医療講習やピオレ・ド・オールを受賞した お二人(天野和明さん、横山勝丘さん)による対談形式のスピーチに聞き入った。この日も前進基地にて就寝。

 

25日(水)快晴

 

 2:30起床〜4:00出発〜6:40前剣〜7:40平蔵のコル〜8:40剱岳山頂9:0013:00別山尾根稜線下部〜雪上訓練14:1014:30帰幕

 

この日は、12班合同で別山尾根からの剱岳ピストンの日。天気も良く皆快調に進む。リミットの考慮などから、前剣での登りなどロープの必要な箇所では、 ほとんどの場面で講師の方々に素早くFIXを張っていただくという形であっという間に山頂に着いた。今度は是非、自分たちの力で山頂に立ちたいと感じた。雪上訓練では、歩行技術、滑落停止など行なう。全員での競争は、きつかった。         

帰幕後、話し合いの結果、本日の寝床は雪洞にすることに決定。雪訓後でみなバテていたが、4時間程かけ、6人用の大雪洞を作成した。快適さを追求しすぎたのか、広くなりすぎて、夜は寒かった。

 

26日(木)下山日 快晴

 

 4:30起床〜6:00出発〜7:30剱御前小舎/搬送訓練8:309:00雷鳥沢2500m付近/ツェルト搬送訓練開始〜11:45ホテル立山

 

下山日。剣御前小舎直下から、小舎まで全員で競争。その後、小舎前の雪上で搬送の方法を教わり、雷鳥沢を降りる。2500m付近にて講師の角谷さんを要救者としてツェルト搬送の準備、下降開始。 ここからひたすら時間の許す限り搬送訓練を行なうとのことで、皆で声を出し合いリミット時間よりも前に、ホテル立山に着くことができた。かなり辛かったが、事故を起こさないようにすること、スピードの大切さなど学べることは沢山あった。

 

27日(金)研修最終日

最終日は、装備の返却や体力トレーニング方法等の講習を行なった後、班別協議を行ない、最後に今研修会のまとめとなる『登山に大切なモノ・コト』というテーマのもと全体協議を行ない研修内容の復習、各自の登山というものを見つめ直すことができた。   

修了証を受け取った後は、帰りの夜行バスまで時間のあるメンバーで打ち上げをして交流を深めた。

 

文責:二年横山