2009年度冬山合宿報告書

日本大学山岳部 主将 船田良

 

山域:八ヶ岳南部 赤岳周辺

期間:平成2212日(土)〜17日(木)

メンバー:船田・高木・飯田・勝又・下鶴・高橋・山浦

 

記録

12日(土)1日目 天気 晴れのち曇り

 1320美濃戸口〜1815行者小屋BC

 茅野の天気はよかったが、赤岳は雲の中で登るにつれて天気が悪くなることが予想された。年末に雪が降ったらしく、途中の林道は凍ったところが露出していなくて歩きやすい。しかし初冬合宿で入山のペースが遅かった下鶴、山浦に荷物を多く持たせたところ、山浦はばてて立ち止まることが多かった。行者小屋へはだいぶ時間がかかり真っ暗になってしまった。また、美濃戸口での用意の遅さも目立った。今日はテントが7張りあった。

 

13日(日)2日目 天気 雪

 停滞

 

14日(月)実働3日目 天気 晴れのち曇り

メンバー:高木−下鶴−勝又、船田−飯田

テントキーパー:高橋、山浦

645BC1400赤岳1510 BC

星空が見え、赤岳西壁主稜の出発を決定。高木は1ピッチ目のチョックストーンは快適に登り、以降も問題なく通過できた。しかし、フォローのビレイに毎回のようにキンクさせ、大幅に時間を遅らせた。1年も登攀は問題ないがビレイ点での動作が遅い。特に勝又は寒さで頭が回っていない。上部岩峰辺りで太陽の見える時間となったが、丁度ガスが出始め気温が上がることはなかった。頂上についても太陽が顔を出すことはなく、風が出始めた。頂上で記念撮影をする高木と飯田は元気で、他は早く下山したい様子だった。

 

15日(火)4日目 天気 雪

700BC800ジョウゴ沢大滝〜1200大滝下降開始〜1345BC

雪と風が出ているが、沢筋のアイスクライミングなら問題ないと判断した。私は3年ぶりとなる大滝だがよく登られていたため階段となっていた。風が強いので待機中のメンバーをツェルトにいれ、交代で登らせる。体重の重い飯田と腕力のない下鶴、クライミングに向いていない勝又は苦戦していた。全員2本ずつ登り、天気が変わらないので下降することにした。

テント内でくつろいでいると、勝又の耳に水泡が出来ているのに気づいた。

 

16日(水)5日目 天気 晴れのち曇り

 メンバー:船田−山浦−高橋

 テントキーパー:飯田、下鶴

 ※高木は勝又を美濃戸口まで下山させてから、BCに帰幕。

600BC700取り付き〜1140赤岳〜1240BC

明け方になると星空が見え、赤岳西壁主稜の出発を決定。勝又を高木に任せる。昨日の雪でトレースは埋まりスネラッセルとなる。登攀に入ると、時折ガスが出てきて今日も気温は上がりそうにない。快適に1年は登攀しサクサク進むことができた。上部岩峰からガスになり合宿で1番の寒さとなった。頂上はまたしても視界がなく、休憩後すぐに下降した。

 

17日(木)6日目 天気 晴れ

 630BC800南沢大滝〜1000美濃戸口

南沢大滝をちょっと観光してから下山。合宿で1番の天気となった。