2005年  秋山山行

期間: 平成17年11月2日〜11月6日

メンバー: L須田、SL鈴木、早見、石垣、船田、鵜原

場所: 南アルプス 聖岳〜三伏峠縦走

レポート:

 

11月2日

新宿高速バスターミナル15:20発〜飯田バス停19:15着〜聖光小屋21:10着

 13:00に部室に集まり、地下鉄で新宿へ。夕飯と明日の朝食を買い高速バスに乗る。飯田には予定より20分ほど早く着いた。聖光小屋へは予約しておいたジャンボタクシーで向かう。タクシーの運転手さんはとてもいい人だったが、悪路で揺られたせいで須田と早見が車酔いに陥る。気持ち悪い。駐車場にテントを張り、就寝(テン場代1人500円)。
 


11月3日

聖光小屋4:50発〜西沢渡5:30着〜聖岳、聖平小屋分岐9:50着〜前聖岳12:40着〜奥聖岳13:15着〜前聖岳13:40着〜兎岳避難小屋CS1 15:40着

 昨日の夜は綺麗に星空が見えたが、今朝は雲が出ておりパッとしない空模様。最近我々は妙に悪天率が高い(早見が雨男という説アリ)。テントを撤収して出発。西沢渡に着くと手動の荷渡用ゴンドラがある。渡渉できないことはないが、靴が濡れてしまいそうだ。事前に読んだ資料でもゴンドラを使っていたので、我々も使うことにする。みんなでワイワイキャッキャしながら渡る。渡ったところで明るくなってきた。
 ここからはひたすら聖平目指して登る。所々細く足場が悪いので、注意して歩く。聖岳、聖平小屋分岐に10:30までに到着したら先に進もうと決めていたので、兎岳避難小屋目指して進む。ザレた斜面を登っていくが、次第に天気が悪くなっていく。前聖岳に荷物を置き、奥聖岳に向かう。この稜線も両側が切れた岩稜帯なので、油断できない。奥聖岳山頂で写真を撮り、今きた道を戻る。展望のない山頂ほどつまらないものもない。前聖岳で荷物を回収し、先に進む。ついに雪が降ってきた。雪で滑りやすいのでみな慎重に歩く。去年の甲斐駒での冬合宿よりよっぽど冬合宿っぽくなってきたぞ。兎岳避難小屋に15:40到着。避難小屋の中を覗くが、下があまりよくなくテントは張れそうにないので、外で張ることにした。天気図をとると明日以降天候は回復しそう。明日に期待することにする。



11月4日

兎岳避難小屋CS1 4:30発〜兎岳4:40着〜小兎岳5:20着〜中盛丸山6:20着〜中盛丸山先分岐6:30着〜百間洞山ノ家7:00着〜百間平8:10着〜赤石岳10:30着〜小赤石岳11:45着〜荒川小屋CS2 13:15着

 雪は夜中のうちに止み、朝テントの外に顔を出すと星空が広がっていた。よしよし。お茶漬けを食べて出発する。小兎岳からの下りで船田がずっこけて、上級生が止める。中盛丸山の登りは少々悪い。お互い注意を促しながら登る。中盛丸山を過ぎ、百間洞山ノ家に到着。沢の水がじゃぶじゃぶ流れていたので、泊まるにはいい場所だろう。
 百間洞山ノ家を過ぎると赤石岳への長い登りだ。百間平を過ぎてしばらく行くと頂上へのガレた登りとなる。赤石岳頂上はとてもいい眺めだった。昨日の聖岳が何も見えなかっただけに気分がいい。頂上でアイゼンを装着し、先に進む。昨日の雪が5cmほど積もっているが、下の岩にアイゼンの歯が当たる所もあり、少々歩きづらい。大聖寺平あたりから雪が少なくなる。荒川小屋に13:15到着。水場もありなかなか快適。昨日濡れた装備を乾かし、くつろいで過ごす。しかし日が沈むととたんに寒くなり、みなわれ先にと言わんばかりにテントに潜り込む。



11月5日

荒川小屋CS2 4:30着〜中岳避難小屋5:50〜荒川岳7:00着〜中岳避難小屋8:00着〜前岳8:20着〜高山裏避難小屋10:40着〜板屋岳11:55着〜小河内岳14:00着〜小河内岳避難小屋CS3 14:10着

 今朝もとてもいい天気。流れ星も見ることができた。いざ荒川岳目指して登り始める。稜線直下の登山道で雪がクラストしていたが問題なく通過。中岳避難小屋手前の分岐に荷物を置き、荒川岳に向かう。荒川岳の登りは岩稜帯で、注意しながら登る。頂上手前で単独の方と会い、今日の行程などを話す。荒川岳頂上に到着。ここも昨日の赤石岳に負けないくらいの展望だ。部旗を広げて写真を撮る。船田はなぜか頂上の看板の上に雪板を重ねている。彼は不思議少年である。
 中岳避難小屋手前の分岐に戻り、荷物を回収し先に進む。前岳からの下りに入るが、ここがとてもいやらしかった。傾斜があるうえに北面に位置しているため、積もった雪がまったく締まらないのだ。全員とても慎重に下る。いやらしい下りも終わり、高山裏避難小屋へ向かう。途中で鎖場の下りがあったのだが、ここでハプニング発生。船田が慣れないミトンで手を滑らせて落ちてしまった。幸い傾斜もゆるくすぐに止まり、怪我もなかった。
 高山裏避難小屋の辺りから雪も少なくなる。樹林帯で風もないので、動くと暑いくらいだ。樹林帯をひたすら歩き、最後の登りを終えると小河内岳到着。荒川岳がとても綺麗だ。小河内岳避難小屋はとても立派。テントは小屋の外に張ったが、夕飯は小屋の中でいただくことにした。メニューは「鱈子スパゲティー」+「ラーメン」+「スープ」+「スペアレーション」+「海草サラダ」であった。お腹いっぱいである。食当さんお疲れ。



11月6日

小河内岳避難小屋CS3 4:30発〜烏帽子岳5:40着〜三伏峠小屋6:25着〜塩川小屋8:55着

 昨日の天気図では、今日から天気が崩れだすようだ。なのでさっさと下山することにする。下山となると、心なしかみな動きがいいように見える。烏帽子岳を過ぎたあたりで、日が昇り出した。雲に朝日の赤色が写り、とても綺麗だ。ここで早見の「この色はなんたらかんたらで、ああん、まじすげーぞいやー」という写真の解説が入る。鈴木はトップの仕事そっちのけでカメラ小僧になっている。烏帽子岳から40分ほどで三伏峠小屋に着く。ここは携帯の電波が入るので、タクシー会社に電話して塩川小屋に来てもらうことにする。
 そこからは塩川小屋までひたすら歩く。そして塩川小屋に到着。するとそこにはなぜか見知った顔の人物がいた。学習院山岳部の中村君である。柿本さんと三浦君もいた。なんでも3人で蝙蝠尾根を登ってきたそうだ。世間は狭いなあ。記念写真を撮ったり、世間話をして過ごす。すると我々が呼んだタクシーと学習院が呼んだタクシーが同時に上がってきた。ここで3人とはお別れ。次に会うのはマラソン大会かな。
 我々は飯田に向かい「天空の城」という、以前にも利用したことのあるなんとも豪華な名前の温泉に入った。その後は食堂に入って食べる!これが一番の楽しみ!ビールも注文する。ああおいしい。そして高速バスに揺られて、東京に帰るとさ。あー渋滞ながい。

 

(文責:須田)


聖岳山頂。


11月4日 小兎岳にて朝日を浴びる。


11月4日 赤石岳山頂 富士山をバックに。


11月4日 朝6時12分。


11月5日 荒川岳東岳山頂 たまには全員で。


11月5日 小河内岳 またまた山頂にて。


奥聖岳にてジッヘル!?


学習院大学山岳部の皆さんと一緒に記念撮影。