2005年 二月合宿   八ガ岳

期間: 平成17年2月13日(日)〜18日(金)

メンバー: L須田 SL鈴木 早見 本郷

場所: 八ガ岳連峰 蓼科温泉プール平〜北横岳〜阿弥陀岳〜美濃戸口

計画概要

地図  

2月13日(日) 晴れのち曇り

新宿高速バスターミナル発7:20〜中央道茅野バス停着10:15〜茅野駅着10:40〜竜源橋着11:40〜蓼科山分岐着13:20〜亀甲池CS1着14:30

 部室に6:00に集まり、ザックを背負って出発。新宿で高速バスに乗り込む。中央道茅野バス停に到着し、茅野駅まで歩く。駅でタクシーの運ちゃんに聞くと、竜源橋まで入れるそう。ありがたく、竜源橋までタクシーで入らせていただくことにする。
竜源橋で装備を整えて、登山開始。トレースがばっちりついており、夏道のようだ。日差しも強く歩き出してしばらくすると、汗が滲む。北八ツということもあり、スノーハイカーも多い。天祥寺平に12:20に着いたので、亀甲池まで進むことにする。亀甲池脇の樹林帯によいテン場を見つけ、そこで幕営。日が沈むと一気に寒くなり、ここが二月の八ヶ岳であることを改めて実感させられる。

2月14日(月) 晴れ、やや風あり

亀甲池CS1発5:20〜北横岳着7:45〜北横岳ヒュッテ着7:55〜縞枯山荘着8:30〜縞枯山着9:20〜茶臼山着9:55〜麦草ヒュッテ着10:30〜白駒池、白駒池山荘着11:20〜ニュウ着13:40〜ニュウ、中山峠間の樹林帯CS2着14:40

 朝、CS1を撤収し出発する。冷え込んでいるため、雪がサラサラである。ただし、トレースがあるためラッセルではない。北横岳の登りにかかり始めて、早見がトイレに行きたいと言い出し、行動が中断してしまう。本郷はトレースを壊してしまい、なかなか上がれずに息が切れている。去年の二月合宿では北横岳の登りで苦戦したので今年も手こずるだろうと予想していたが、予想に反して2ピッチ弱で山頂に立つことができた。風はあるが、山頂はとてもいい眺めだ。全員、写真を撮るのに夢中になっている。坪庭を過ぎ、縞枯山、茶臼山と超えていく。大変行動が順調で天気にも恵まれたので、今日は中山峠を目指すことにする。しかし白駒池のあたりから早見のペースが落ち、ニュウまで2時間20分もかかってしまった。もうしばらく進むが、今日中に中山峠は難しいと判断、ニュウ、中山峠間の樹林帯にて幕営とする。普通のペースで歩ければ、30分ほどの距離なのだが…。

2月15日(火) 晴れ、風あり

ニュウ、中山峠間の樹林帯CS2発5:20〜中山峠着6:10〜東天狗着7:20〜西天狗着7:35〜東天狗着7:50〜根石岳着8:30〜根石山荘着8:35〜夏沢峠CS3着9:20

 今日の行動予定は、夏沢峠までだ。CS2を出て樹林帯を抜けると、風が強い。東天狗の手前で弱層テストをする。雪崩の心配はなさそうだ。東天狗の山頂に立つと、とてもいい眺めだ。東天狗山頂にザックをデポし、西天狗も往復する。東天狗の下り、根石岳周辺では風が強く、慎重に通過する。夏沢峠に着くと幕営跡地があり、ありがたくいただくことにする。

2月16(水) ガスと強風

夏沢峠CS3発5:20〜硫黄岳着6:40〜赤岩の頭着7:10〜赤岳鉱泉着8:00〜行者小屋CS4着8:55
行者小屋CS4発11:50〜地蔵尾根上部着12:30〜行者小屋CS4着12:50〜文三郎尾根上部着13:30〜行者小屋CS4着13:55

 前日の夜、ラジオで南岸低気圧の予報があり、やや雪が降った。撤収の時もまだ降っていて、風もあった。ひとまず硫黄岳まで行って、横岳方面に進むか一気に行者小屋に下るか決めることにした。硫黄岳山頂に着くころには雪まじりの強風になっており、ガスのせいで視界もよくない。よって本日の横岳は中止とし、赤岩の頭経由で行者小屋へ下ることにした。この日は気温も0℃前後と異常に暖かく、雪はべちょべちょ、行動中の我々の装備はすぐにびしょびしょになった。行者小屋は営業していなかったが、立派なスノーブロックのある幕営跡地をいただくことにする。
 しばらくテント内で休憩したあと、明日以降のために空荷で地蔵尾根、文三郎尾根の偵察に行く。鎖場など、ロープを出すかもしれない場所もチェックする。
 この日の夜はテント内の湿度が高く、なかなか不快な夜になった。

2月17日(木)ガスのち晴れ、風あり

行者小屋CS4発5:10〜赤岳鉱泉着5:50〜赤岩の頭着7:15〜硫黄岳着7:40〜硫黄岳山荘着8:10〜台座の頭着8:40〜奥ノ院着9:40〜大権現着10:10〜三叉峰着10:30〜地蔵仏着11:40〜行者小屋CS4着12:10

 朝、気温が高くガス気味。昨日の天気予報では、これから天気は回復するそうだ。気温が高いので、赤岩の頭への登りでは汗をかく。硫黄岳山頂でハーネス、ヘルメットを装着する。硫黄岳山荘に着いたあたりからガスが晴れ始める。風は吹いたままだ。奥ノ院までのカニの横ばいで3Pロープを出す。その後も稜線を注意しながら歩く。大権現から三叉峰の間で、カモシカと出会う。ほんの数メートルの距離しかないが、逃げる様子はない。フサフサの毛が温かそうだ。そして地蔵仏から地蔵尾根を下り、行者小屋CS4へ。行者小屋には他の登山者も上がってきていた。天気がとてもよいので、外で装備やシュラフを干しながら休む。テントも一気に乾いた。今日は快適なテント生活が送れそうだ。

2月18日(金)晴れ

行者小屋CS4発5:05〜地蔵仏着6:05〜赤岳展望荘着6:15〜赤岳、赤岳頂上小屋着6:45〜文三郎尾根分岐着7:05〜中岳着7:30〜阿弥陀岳着8:10〜中岳着9:20〜文三郎尾根分岐着9:50〜行者小屋CS4着10:15、発10:55〜美濃戸山荘着11:50〜八ヶ岳山荘着12:30

 朝、満天の星空の下、出発する。地蔵尾根を汗をかきながら登る。地蔵仏では雲海と日の出を見ることができた。赤岳頂上でも、全員その景色に感動する。赤岳の下りは急な岩場なので、慎重に下りる。中岳を越し、阿弥陀岳の急登を登る。阿弥陀岳の下りでは、1Pロープを出した。文三郎尾根を下り、行者小屋にてCS4を撤収、美濃戸口目指してひたすら突っ走る。そし美濃戸口到着。本郷は喜びの奇声を上げている。全員で八ヶ岳山荘の風呂に入り、帰路につく。

全体を通して…

 今回の二月合宿は、前回の冬合宿と比べればだいぶ冬山らしさを経験できた。悪天や雪上歩行、天幕生活など。初冬合宿の時と比べると、反省もだいぶ生かされてきたようだ。ただしラッセルもないに等しく、トレースも豊富にあり、行程の多くは樹林帯であったことなど、これで自分たちが冬山登山者として十分なレベルに達したなどとは、決して思ってはならない。
また今回の合宿の大きなテーマとして、下級生の来年に向けてのステップアップがあった。早見は新3年、サブリーダーとして、本郷は新2年として。そのために早見にはほとんどトップを務めさせ、本郷にはかなり厳しくあたった。今回見た限りでは反省点も多くまだまだ十分とは言えないが、合宿前と比べればかなり自覚を持って行動できていたように見受けられる。次の合宿からは鈴木が就職活動のため参加できなくなるので、今回の反省を生かしてより、いっそうの努力を期待したい。

文責:須田貴志


荒れる硫黄岳


目指すは赤岳、阿弥陀岳


北横岳より蓼科山を望む


快晴の北横岳


行者小屋でのひととき


赤岳への登り


赤岳山頂にて


地蔵仏に安全祈願


天狗岳山頂まであと少し